日常の暮らしに ふと舞い込んだ 非日常の世界

日々起こる 周りの様々な思いが 遥か彼方へ消えていく

 

自分が今 どこから来たのか

なぜ ここに居るのか

 

そういう感覚が 全身を駆け抜ける

 

「シルクロード協会」がもうすぐその役目を終える

30年以上続いてきた 学術的分野と趣味の分野が統合された

かなりユニークな団体

 

縁あって発足3年目、初代の事務局員となり

大学の中の一室と自宅で仕事をこなし

5年後に身体上の理由で退職した

 

その後は 一会員として関わってきた

今の事務局の方は 4代目となる

 

会を終えるにあたり これまでの事務局員四人が 

30年以上続いてきた「交流会」にみんなで参加することになった

 

事務局員はみんな顔見知り

それでも 皆さんにお会いするのは 何年ぶりだろう

その中のお二人には 恐らく 10年以上お会いしていない

 

駅で待ち合わせて 3人に会った

互いにそれなりに年を重ねているはずなのに

少しも 変わっていないように思えた

 

向かったところは 会場となる "グリシェンカフェ"

シルクロードが大好きな女性 グリシェンさんの ウイグル料理レストラン

中に入ると 現地産の絨毯、絹の布、華やかな衣装が部屋を飾っている

 

シェフのグリシェンさんの姿は まさに現地の女性のよう

鮮やかな色の 絹のウイグルのドレスと装身具

頭にはウイグルの帽子

その彼女の姿が そしてまたその笑顔と 気の利いたトークが 

会場全体をいっそう華やかにする

 

いったいここは どこだろう…

 

目の前に並ぶ ウイグル料理は 

そんな素敵な彼女が 文字通り寝ないで 

じっくり手間をかけてこしらえた品ばかり

 

日本では調達できない材料なども用いて

サムサ、ポロ、蒸し餃子を始め 様々な料理が目の前に並ぶ

お土産として ホータン産の干し葡萄

お薦めの飲み物は ”カシュガル・ブルー”

透明な色とターコイズブルーのグラデーションが利いた

夢のような飲み物が さらに気持ちを盛り上げてくれる

 

素晴らしい料理の向こうに 懐かしいお顔の先生方

退職なさってなお 様々なことに興味を抱いて学ぶ お姿に

心を打たれる

現役のころよりも さらに深みを増し

それでいて 親しみやすさも 加味されて

お話を聞くのが とても楽しかった

 

シルクロードに夢を追い求める 純真な方々の 懐かしい笑顔…

 

今日の交流会のテーマは 「モンゴルの歌の夕べ」

これまた モンゴル語とモンゴルをこよなく愛する女性の 歌とお話

モンゴルの民族衣装をまとった彼女の

素晴らしい声量の 美しい声が 部屋の隅々にまで響きわたる

彼女の声の振動が 直接聞く者の身体に伝わってくる音譜

 

宴が終わりに近づいたころ 

ウイグルから来られた女性と シェフのグリシェンさんとの 民族舞踊

初めて会った二人だとは思えない 息の合った 見事な踊り

その手先 指の折り方 首の動きのしなやかさ

まさに 現地の人たちしか表現できないであろう 仕種である

 

ウイグルが大好き、モンゴルが大好き、シルクロードが大好き…

そんな人たちが 心の赴くままに 素直に そこにのめり込んでいく姿には

とても大きなエネルギーを感じる

 

ただ好きだからというだけで 様々な障害も乗り越えて

他の人達の目など 気にすることなく

ひたすら前に進んでいく姿…

それこそ この世で生きていくための 理想的な姿なのかもしれない

しなければいけないことを するのではなくて

したいことを してもいいんですね

いえ したいことを した方がいいんですね!!

 

 

ふと気づくと 帰路につく時間が迫っていた

名残り惜しく 思いながらも 私達4人は

その 異次元の世界のような グリシェンカフェを後にした

 

非日常は 心と身体を 隅々まで癒してくれる

そして 三次元世界で起きる 日常の様々な 負の感情は

いつの間にか薄らいで しだいに 消えていく…

 

この非日常の 熱い思いを糧にして 

また明日から 思いっきりの日常を 過ごしていけるだろう

 

この素晴らしい思い出をつくることのできたことにも

日々感謝しながら…