「性と生殖の統制」と「再生産の自由」についての補足 2008年01月29日
望まない妊娠と Women Deliver会議ついての補足をしたい。
上野千鶴子氏は「家父長制と資本論」の11.2出産抑制と「再生産の自由」の中でこう述べている。
「性と生殖を統制する社会領域を「家族」と呼ぶ」
「結婚や出産への強制力は、もっぱら女への脅迫的な言説として働いていた。(略)男を生産者、女を再生産者として特化する<近代>的性別役割分担のもとで、再生産の制度である「家族」は、もっぱら女の手によって支えられるものと期待されていた」(注:上野氏は近代、近代化に対して疑義を唱えているので国家の修飾として使う場合<近代>という表現方法を取っている)
「二期フェミニズムが、女性に対する再生産へのこの文化=社会的強制力を告発の対象とした(略)この強制力から逃れる自由は、「中絶の権利(abortion rights)を求める闘争として女性運動のひとつの焦点になった(略)これは国家と女性との間の闘いであった」
「<近代>国家が、国民の私生活(private life:その核心に私事化された性と生殖がある)に無関心だ、というのは、とんでもない「神話」にすぎない。<近代>国家は、女の子宮という再生産資源の管理に常に強い関心を払い続けて来た」
「「子宮を女の手に取り返そう」という「再生産の自由(reproductive freedom)」の要求は、女性解放闘争の核心にあったし、かつこの要求は父権的なシステムのもっとも激しい怒りを招いたのである」
この書籍が発刊されたのは1990年であり、他にすぐれたテキストである「女性にとっての性の解放」(「女としい快楽」けい草書房)は1986年であり、二期フェミニズム運動はなんと60年代のことである。
望まない妊娠と Women Deliver会議 2008年01月28日
人工妊娠中絶がなぜ女性の「権利」なのか?
中絶が認められていない地域では、安全ではない(闇の)中絶によって命を落とす女性がいる。また、危険な妊娠で命を落とす女性がいる。また、望まぬ妊娠で自死する女性がいる。また、命を落とさなくとも障がいが残る女性がいる。
世界では、安全な人工妊娠中絶にアクセスできないために15分に2人の女性が死んでいると言う。その死は防げるものである。これは女性が人として生きることが軽視され、人権が守られていないことを示していると思う。
これは、女性は生きる価値が低いと見られていることであり、まさしく不公正であり、女性差別に他ならない。
2007年7月にロンドンで Women Deliver Global Conference(Women Deliver会議)とGlobal Safe Aborition Conference2007(安全な妊娠中絶へのアクセスを実現するための世界会議)というふたつの会議が開催され、それに出席した鈴木隆文弁護士が「自由と正義」(日弁連)に寄稿している。
アフガニスタンでは6人に1の女性が妊娠・出産を原因として死亡しているのに対し、スウェーデンでは3万人に1人が死亡するという。経済格差や地域格差が大きいことも不正義である。
また禁止地域の富裕層は海外で中絶を受けられるため、被害は貧困層に集注する。
課題はけして少なくない。逆行しているからである。
例えばアメリカはブッシュの時代に「グローバルギャグルール」が実施された。これは合州国の資金援助を受けている組織に妊娠中絶に関する情報やサービスケアを提供することを認めず、妊娠中絶について話し合うことも安全ではない妊娠中絶を批判することも禁止するというルールである。
日本も例外ではない。純粋に女性の意思だけで妊娠中絶が認められるルールになっていない。そしていまだに堕胎罪がある。
しかしもっと他の問題がある。
望まない妊娠率である。
日本ではその率が50パーセントを超えるというにわかには信じられないデータがある。他のデータでは希望しない妊娠はフランスでは40パーセント、日本では67パーセント。
そして避妊実行率も50パーセントであり、毎回実行するのは3割であると言う。(欧米の避妊実行率は7割)これは婚姻関係にある女性においても性暴力被害があることを示している。(妻の希望があるのに避妊しないのは暴力である)
これらの問題は世界人権宣言(生命・身体の安全の権利)、自由権規約(6条)、社会権規約(12条)にかかわる大きな問題である。
また、日本政府はG8サミットの主要議題とすることを宣言している。注目したい。
人工妊娠中絶がなぜ女性の「権利」なのか?
中絶が認められていない地域では、安全ではない(闇の)中絶によって命を落とす女性がいる。また、危険な妊娠で命を落とす女性がいる。また、望まぬ妊娠で自死する女性がいる。また、命を落とさなくとも障がいが残る女性がいる。
世界では、安全な人工妊娠中絶にアクセスできないために15分に2人の女性が死んでいると言う。その死は防げるものである。これは女性が人として生きることが軽視され、人権が守られていないことを示していると思う。
これは、女性は生きる価値が低いと見られていることであり、まさしく不公正であり、女性差別に他ならない。
2007年7月にロンドンで Women Deliver Global Conference(Women Deliver会議)とGlobal Safe Aborition Conference2007(安全な妊娠中絶へのアクセスを実現するための世界会議)というふたつの会議が開催され、それに出席した鈴木隆文弁護士が「自由と正義」(日弁連)に寄稿している。
アフガニスタンでは6人に1の女性が妊娠・出産を原因として死亡しているのに対し、スウェーデンでは3万人に1人が死亡するという。経済格差や地域格差が大きいことも不正義である。
また禁止地域の富裕層は海外で中絶を受けられるため、被害は貧困層に集注する。
課題はけして少なくない。逆行しているからである。
例えばアメリカはブッシュの時代に「グローバルギャグルール」が実施された。これは合州国の資金援助を受けている組織に妊娠中絶に関する情報やサービスケアを提供することを認めず、妊娠中絶について話し合うことも安全ではない妊娠中絶を批判することも禁止するというルールである。
日本も例外ではない。純粋に女性の意思だけで妊娠中絶が認められるルールになっていない。そしていまだに堕胎罪がある。
しかしもっと他の問題がある。
望まない妊娠率である。
日本ではその率が50パーセントを超えるというにわかには信じられないデータがある。他のデータでは希望しない妊娠はフランスでは40パーセント、日本では67パーセント。
そして避妊実行率も50パーセントであり、毎回実行するのは3割であると言う。(欧米の避妊実行率は7割)これは婚姻関係にある女性においても性暴力被害があることを示している。(妻の希望があるのに避妊しないのは暴力である)
これらの問題は世界人権宣言(生命・身体の安全の権利)、自由権規約(6条)、社会権規約(12条)にかかわる大きな問題である。
また、日本政府はG8サミットの主要議題とすることを宣言している。注目したい。
すぐ近くにある危機? 2008年01月18日
ある雑誌で「偕行社(かいこうしゃ)」の名前を見た。
偕行社とは、太平洋戦争中日本陸軍の親睦団体だった「集団」である。敗戦後侵略戦争に加担したとみなされ解散に追い込まれたが、1957年に厚生省所管の公益法人として再開した経緯がある。
軍人恩給との関係があると思う。
その偕行社に最近自衛隊員幹部の入会が相次いでいると言う。
また参議院議員選挙で当選した陸上自衛隊員佐藤正久議員の政治団体「佐藤正久を支える会」の会長の山本卓氏(富士通名誉会長)は偕行社会長であると言う。
すぐ近く?また来る?
でなければいいと思う。
もともと佐藤正久議員はシビリアンコントロールを否定した人だが、軍部と財界の密着が常に戦争を起してきたという「歴史的事実」を思い起こしたい。
ヘーゲルは
「歴史を学ぶと、人が歴史から学ばないことが分る」と言ったが…
追伸2014.6.6
さらに進みましたね
ある雑誌で「偕行社(かいこうしゃ)」の名前を見た。
偕行社とは、太平洋戦争中日本陸軍の親睦団体だった「集団」である。敗戦後侵略戦争に加担したとみなされ解散に追い込まれたが、1957年に厚生省所管の公益法人として再開した経緯がある。
軍人恩給との関係があると思う。
その偕行社に最近自衛隊員幹部の入会が相次いでいると言う。
また参議院議員選挙で当選した陸上自衛隊員佐藤正久議員の政治団体「佐藤正久を支える会」の会長の山本卓氏(富士通名誉会長)は偕行社会長であると言う。
すぐ近く?また来る?
でなければいいと思う。
もともと佐藤正久議員はシビリアンコントロールを否定した人だが、軍部と財界の密着が常に戦争を起してきたという「歴史的事実」を思い起こしたい。
ヘーゲルは
「歴史を学ぶと、人が歴史から学ばないことが分る」と言ったが…
追伸2014.6.6
さらに進みましたね