望まない妊娠と Women Deliver会議 2008年01月28日
人工妊娠中絶がなぜ女性の「権利」なのか?
中絶が認められていない地域では、安全ではない(闇の)中絶によって命を落とす女性がいる。また、危険な妊娠で命を落とす女性がいる。また、望まぬ妊娠で自死する女性がいる。また、命を落とさなくとも障がいが残る女性がいる。
世界では、安全な人工妊娠中絶にアクセスできないために15分に2人の女性が死んでいると言う。その死は防げるものである。これは女性が人として生きることが軽視され、人権が守られていないことを示していると思う。
これは、女性は生きる価値が低いと見られていることであり、まさしく不公正であり、女性差別に他ならない。
2007年7月にロンドンで Women Deliver Global Conference(Women Deliver会議)とGlobal Safe Aborition Conference2007(安全な妊娠中絶へのアクセスを実現するための世界会議)というふたつの会議が開催され、それに出席した鈴木隆文弁護士が「自由と正義」(日弁連)に寄稿している。
アフガニスタンでは6人に1の女性が妊娠・出産を原因として死亡しているのに対し、スウェーデンでは3万人に1人が死亡するという。経済格差や地域格差が大きいことも不正義である。
また禁止地域の富裕層は海外で中絶を受けられるため、被害は貧困層に集注する。
課題はけして少なくない。逆行しているからである。
例えばアメリカはブッシュの時代に「グローバルギャグルール」が実施された。これは合州国の資金援助を受けている組織に妊娠中絶に関する情報やサービスケアを提供することを認めず、妊娠中絶について話し合うことも安全ではない妊娠中絶を批判することも禁止するというルールである。
日本も例外ではない。純粋に女性の意思だけで妊娠中絶が認められるルールになっていない。そしていまだに堕胎罪がある。
しかしもっと他の問題がある。
望まない妊娠率である。
日本ではその率が50パーセントを超えるというにわかには信じられないデータがある。他のデータでは希望しない妊娠はフランスでは40パーセント、日本では67パーセント。
そして避妊実行率も50パーセントであり、毎回実行するのは3割であると言う。(欧米の避妊実行率は7割)これは婚姻関係にある女性においても性暴力被害があることを示している。(妻の希望があるのに避妊しないのは暴力である)
これらの問題は世界人権宣言(生命・身体の安全の権利)、自由権規約(6条)、社会権規約(12条)にかかわる大きな問題である。
また、日本政府はG8サミットの主要議題とすることを宣言している。注目したい。