この店を知ったのは偶然だ。
千葉県の柏に行った知人が賑やかな街なので驚いたという話をきき、ジャズ屋がないかとネット検索してヒットしたのだ。
今ジャズ喫茶は都内ではなかなかない。
地価・家賃の問題や騒音の問題があるからだ。だから、探そうと思うと東京近隣にいい店が多いということになる。
私がここで言っているのはレコード演奏店としてのジャズ喫茶だ。
場所は柏から東武線に乗り換えてふたつめの増尾。そこから徒歩20分ほど。
ニッカウィスキーの工場が近くにあるとのことで、前の道路はニッカ通りとなっている。
外観がちょっと変わっていて多角形であった。(後に12角形だと分かる)この多角形が音のヌケを良くしている。
中に入るとおとなし目のピアノ曲がかかっていて、お客の何人かはランチのカレーを食べていた。(後にカレーが自慢だと分かる。確かに美味しそう)スピーカーのある一角がステージになっていてドラムセットが置いてある。脇にアップライトピアノも見える。
私がテーブルに座ると、突然音が大きくなった。
スピーカーはJBL-S4700。ベースのアルコがよく響く。
ちょっとエキセントリックな感じもあるがtsも良く響く。
All the Gin is Gone/Jimmy Forrest(DELMARK)
Grant Green(g),Halold Mabern(p),Gene Ramey(b),Elvin Jones(ds)
Jimmy Forrestのブローが気持ちいいほどいきわたる。不遇なテナーマンに気持が傾く。
店主がリクエストはないかと聞いてくれる。
あまりリクエストはせずに店のチョイスを楽しむタイプなのだが、こういった装置の場合よく知っているレコードで聴いてみたいと思わせる。
Sahib ShihabかSonny Crissを聴きたいと思い2000枚ほどあるレコード棚を探ったが目当てのものがなかったので、Junior ManceのSoulfull Pianoを選ぶ。
メニューがタブレットになっていて、そのままネットに繋がる。
店主がある人の感想が載っているというサイトを示した。
そこにはelectric Milesを聴いてとてもよかったと書かれていた。
また「ジャズ批評」の取材があっとときに店主は「ロックをきいていて、突然床屋で聴いたジャズに驚いた」となっていて、そのジャズというのがelectric Milesだと言う。
ならばelectric Milesを聴きたいと思い、急遽リクエストをJack Johnsonに変更してもらう。
ところがSoulfull PianoもA面の2曲をかけてくれた。
シンプルなピアノトリオもいい。
かなりの音量で始ったJack Johnsonは、まずMilesのハイノートがヌケル、ヌケル。突っ走る爽快感を感じる。ミュートになってサイドがウワーンウワーンとなるところは音が回り幻想的。そこに調和を破壊するようなスリリングなssがかぶる。
そしてorg,tp,gとソロが続くところはものすごい迫力。
聴いてる方がぶっとぶ感じ。
Jack Johnsonはテオ・マセロのはさみが入っているし、もともと映画音楽だから嫌う人もいると聞くが、この迫力は並大抵ではない。
このアルバムを始めて聴いたのは新宿歌舞伎町にあったヴィレッジゲートで、その頃はロックも良く聴いていたので余計ショックが大きかったのだと思う。
そのとき一緒に聴いていた伊藤も河方も既に鬼籍に入っている。
店主が酒好きとのことで、酒が日本酒、焼酎、ウィスキーと揃っている。
ウィスキーはニッカの工場があるからだと思うが竹鶴12年がある。これは私も好きなウィスキー。
近かったら週に何回かは行く店になるだろう…
店名のNefertitiはMilesとCecil Taylor (Nefertiti, The Beautiful One Has Come)とのダブルイメージか?(Joe Zawinulにダブルイメージという曲があった)
また帰りがけに店主にPortrait in JazzのEvansに似ていると言われた。
ベーシストの鈴木良雄に似ているとはよく言われたが、Evansに似ていると言われたのは初めて。
千葉県は、他に稲毛にCandy(SP:JBL-EVEREST DD66000)というとんでもなく音のいい店がある。付記しておく。
jazz café & bar Nefertiti
system
SP:JBL-S4700
PL:KENWOOD KP-9010
Cartridge:SURE M44G
Pre: Accuphase C-200L
Main:Onkyo Integra M508

ビールは私の好きなハートランド


