勤務医労組と医師不足 2008年03月26日
勤務医による「労働組合のような」組織(全国医師連盟)が作られた。医労連との違いなども知りたいと思っていたが、同じ学校にいた者にそのメンバーになっている者がいて昨日話す機会を得た。
彼は、「なぜ労働組合のような組織がなかったのか?」という問に「労働問題に無知であったから」と言いその原因を60年代の東大紛争に求めた。
東大紛争はインターン制度に反対する「労働運動」であったが、それが激化する学生運動の先鞭になった。政府が学生運動に激しく危機感を持ったことや、学生運動が暴力主義的になり自壊していったことで、労働問題を教えられたり、労働問題について論じたりする風潮がなくなり、それが結果として「労働問題に無知」な医療従事者層を形成したと言う。
ところがそれが医師不足に関係していると言う。
現在の初期研修制度が公的助成があるため、今までレジデントを受け入れていなかった市中病院も受け入れるようになった。すると市中病院の方が一般症例が多いのでレジデントが集まり、逆に地方の大学医局が不足になる。さらに後期研修制度でも同じことになってしまう。
初期研修制度はアルバイト・残業禁止のため、レジデントを都合よく使っていた人数分いなくなる。医局指定関連病院に行っていたレジデントがいないのだから、その分が他に医師に回ってきてその労働過重で中堅医師が「逃げ出す」。
つまりそこで労働問題が無視されるわけである。
端的に言うと医局のメリットがなくなったのだ。
かつては学位をとりに院にいったものだが、現在学位は「足のうらの米粒」なのだと言う。つまり「取らないと気持ちが悪いが、とっても食えない」。
専門医や認定医の方が有用で、そのために市中病院に行きたがるのだ。
なかなか解法が見いだせない深刻な問題である。