運用となった「あかちゃんポスト」に子どもが預けられたことに関し、政治家からの発言がいくつかあった。日本の政治化の底の浅さが際立っただけだった。
保護者遺棄と言った人が複数いたが、おそらく条文を読んでいないと思われる。保護者遺棄は身体、生命に危害が及ぶ場合と定められている。「あかちゃんポスト」に預けることは「緊急避難」の様相さえあるからだ。
しかし、驚いたのは今朝のテレビにおける「識者」の発言であった。
彼は、「あかちゃんポスト」は中絶・堕胎ができないキリスト教圏だからこそ生まれたシステムであり、日本ではそぐわない、というものだった。
この発言にはふたつの問題点がある。
ひとつは、中絶・堕胎の「当然視」である。中絶・堕胎を強要される女性の存在が全く視野に入ってない。
もうひとつは、出産後の状況変化を無視している。人生には色々な事がある。出産後に生活が困窮することだってありうる。離婚後養育費を約束どおり支払わない男性が何パーセントになるかを知らないようである。想像力の欠如である。
内閣府の人間は「まず相談してほしい」といいつつ、具体的な相談窓口を言わない。具体的というのは、「A市B町C丁目のナントカ市役所のD窓口」ということ。「あかちゃんポスト」は具体的に場所も待遇も分っているのだから…
政治指導者に、「クニが子どもを育てる」という意識が持てないようだ。