アイヌ・部落・在日朝鮮人女性アンケート 過去ログ転載 | leraのブログ

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アイヌ・部落・在日朝鮮人女性アンケート 2007年03月08日


アイヌ女性・部落女性・在日朝鮮人女性 アンケート調査報告書

 3月2日にこの報告会が開かれた理由は、3月8日に国際女性デーが3月21日に人種差別撤廃デーがあるからである。反差別国際運動日本委員会(IMADR-JP)は、8日から21日の間を「ジェンダーと人種差別の交差」の意味から「マイノリティ女性に対する複合差別撤廃週間(マイノリティ女性週間)」と位置付け、様様な企画を行うと言う。

 当日の会場はほぼ満席で熱い熱気に包まれていた。特に北海道ウタリ協会の多原良子さんが「こんな日が来るとは夢にも思わなかった。アイヌ民族女性にとっては画期的な日」と言っていたように、歴史的な日に立ち会ったという感慨を持った。

 アイヌ民族女性だからというのではないが、多くの女性が連帯を拒まれ、家から出ることを拒まれ、意見を述べることを拒まれてきた事は事実であり、マイノリティ女性にとってはそれがさらに顕著であることは誰も否定できないはずだ。

 会場にはアトゥシやチンジリを身にまとったり、マタンプシを身につけたアイヌ民族女性が10数人来場していたし、首都圏に住むアイヌ民族女性達もいた。彼女らは積みたて貯金をして東京へ来る旅費を作ったと言う。やはり、画期的な日だったのだと思う。

 アンケートと言うと私も含めて批判的に見る人達が少なくない。行政が上から目線でアンケートをとり、そこから自分達の都合のいいデータだけ引き出すという手法に何度も遭遇したからだ。
 しかし、今回のアンケートは違う。当事者同士による「アクションリサーチ」という社会運動の側面を持ったものである。故に貴重な報告ばかりであった。

 各マイノリティ女性の「学歴」「識字率」「就職差別」「労働環境」「収入」「配偶者からの暴力」「リプロダクティブヘルス」等々である。アイヌ女性の「識字率」や「配偶者からの暴力」などのアンケートはたいへん貴重なものである。在日朝鮮人女性の「チェーサ(祭祀)」についてのアンケートも同様であろう。

 浮かび上がってきた事実に中には「配偶者からの差別行為」や「女性に対する暴力」で、複合差別をはじめてあきらかにした調査であったことが分かる。

 会場からの質疑応答も活発にあり、沖縄女性が含まれなかった理由や、北海道以外のアイヌ民族女性のことなどがテーマになった。またこのようなアンケートに答えられる女性は、意識が高いあるいは「それができる環境」にある女性ではないのか?という質問に対し報告者はその指摘を肯定し、今後の問題と位置付けた。

 このアンケートの中から見えてくるものは、受け手ひとりひとりにとって色々な意味を持つと思う。関心のある方の閲覧を願う。(http://www.imadr.org

 また、アイヌ民族女性に関しては長谷川由希の先駆的な研究も確認しておきたい。

1998年度卒業論文「先住民族女性への暴力 アイヌ民族女性への暴力の分析から」