京華学園女子マーチングバンド定期演奏会 teilen Sie einen MBの思い出
マーチングバンド(MB)の思い出は、黒人大学としての前身を持つグランブリング大学のアメリカンフットボールの試合を見に行ったときだ。
同大が来日し後楽園球場(ドームではない!)で試合をやったのだ。
そのときのQBはダグ・ウィリアムス。パスのタッチが強くWRがドロップを重ねていた。それはボールのスピードの速さを示すものだったが。彼は後にNFLに入り一流QBとなる。
そのときの呼び物のひとつが同大のMBだった。
なぜなら全米ナンバーワンになったからだ。
曲はなんと「およげ、たいやきくん」
ところがスクワードというのか、ドリルというのか、行進が見事だったのだ。
カレッジフットボールではネイビーのスクワードが有名だが、こちらは演奏はしない。
グランブリング大のそれは、全体でひとつになったり、パート別に行動したり、シンバルの三人はとんでもなく遠くへ行ってしまったりと、魅せられてしまったのだ。
そのハーフタイムショーのおかげでNCAA公式戦だったのに試合相手も結果も覚えていないのだ。
去年、MBがステージで何をやるんだろうという単純な好奇心で京華学園女子MB定期演奏会に行って魅せられたのだ。それは、「音楽を見せる」というパフォーマンスにだ。
MBの楽しさをクラシックコンサートによく一緒に行く友人に話したら、「演奏しながら行進するの?」と言う。
違うんだなぁと色々説明するも理解してくれない。「音楽を見せる」というコンセプトが理解されないのだ。
今回誘ったのだが来なかった。そうやって人生損してろと思った。
「音楽を見せる」というコンセプトはオペラや文楽や舞踊がそうかもしれないし、映画もある意味その素養があるだろう。現代のものだとウォルトディズニーの『ファンタジア』はまさしくそれだ。
ヒトがフィジカルに音や音楽を具現化する様は、私のボキャブラリーでは人に説明しきれないのだ。
そして、大会参加曲などはひとつのストーリー構成になっているのだ。
昨年の東京都大会曲だったDedicated to Audrey Hepburnは彼女の映画出演作の楽曲(moon liver,Charade, I Could Have Danced All Nightなど)を演奏しながら彼女の写真パネルを表示し、カラーガードはトレンチコートを着るのだが、これは『Breakfast at Tiffany’s』のヘップバーンのスタイルであり、それでパフォーマンスを繰り広げるのだ。
最後はアフリカ支援のパネルだった。
Front pitと言ってステージと観客席の間にマレットを使う楽器群の演奏者がいて彼女たちは動かない。ところが彼女たちがものすごく多忙で、それがあたかもパフォーマンスのように見えてしまうのだ。
シロホン、ビブラフォン、マリンバを叩いていたと思ったら、しゃがんでシンバルを手に取るし、打鍵楽器をやりながらリズム楽器(シャカシャカ)をやるし、指揮者を見ているから背後にある銅鑼を後ろ向きに叩くのである。他にティンパニー、トライアングル、カスタネット、ベースドラム、スネアドラム、タムタムなどあったが記憶なので、実際にはもっと多いだろう。
これを主に四人のアンサンブルで演奏するのだが、練度を感じる。マレットの持ち替えだけでも見物で、目を奪われるといっても過言ではない。
さらに曲想によっては体で「ノル」動きをするのだ。本当にすごい。
昨年は歌も歌っていたと思う。
指揮者はドラムメジャーと呼ばれるらしい。
このドラムメジャーが客席一階の中央に指揮台を出し、その上で指揮をするのである!昨年は知らなかったので前に座ってしまい、ドラムメジャーのパフォーマンスが見られなかったので、今年は指揮台の場所を確認しその少し斜め後ろに座った。
なぜ客席で指揮をするのかというと、ステージ上の奏者たちは動き回るからである。多分音楽の指揮だけではなく、動きの指揮も出していると思われる。(舞台下手袖近くにサブの指揮者もいる)
本当にスゴイ世界なのだ。