映画『朝やけ血戦場』 | leraのブログ

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朝やけ血戦場







 日活にどれだけ時代劇があるかは知らないが、56年の時代劇。監督はマキノ雅弘。マキノと日活の関係は深い。創業時からだろう…無論これは再開後の作品。





 マキノは契約で4本作ることになっていて『秋葉の火祭り』『天城鴉』『朝やけ血戦場』『人生とんぼ返り』の4本。『人生とんぼ返り』は『殺陣師段平』のリメイクだがヒットしたとのこと。


 ちなみに北原三枝は『秋葉の火祭り』『天城鴉』にも出ている。








 江戸開城後の村上藩士が大坂志郎。身重の妻(北原三枝)のために戦線から離脱している。産気づいた妻のために百姓屋に入ると、そこは官軍偵察隊の隠れ家。


 ところが官軍が北原の出産を助けるという設定。


 体長が河津清三郎、顔が完全官軍()








 密室劇で、その中でそれぞれが故郷や、妻や、子どもを思いだす。


 さすがマキノと思わせるドラマ作りの妙が感じられる。


 ところが村上城への援軍となる伊達軍の先遣隊に包囲されてしまう。


 銃撃戦となり、何人か死ぬなかで北原は出産する。


 本隊は敗れ、包囲も解かれる。





 不自然な点はいくらでもある。


 包囲されている中で、大声で話す。本来なら全部筒抜けである。


 最後はチャンバラになるのに、偵察隊の死者は二人だけのよう。


 ただそこは時代劇の様式。








 敵とは何か?と自問するところが本の良さ。





 ところが北原の出演シーンの9割が寝ているのである。寝ているというより臥せっているののである。臨月だからしょうがないとは思うが…ラスト(多分大阪志郎は武士を捨てる)にも出てこない。寝たままなのだろう。少し残念。





 ただ前半の逃避行のシーンでの北原は美しい。





監督:マキノ雅弘


撮影:姫田真佐久