裁判と版画とジャズ 2006年05月26日 過去ログ転載
昨日は11時に東京地裁へ行った。
「グングン裁判」(在韓の軍人・軍属の賠償等)の判決があったからだ。抽選だと思い早く行ったのだが、すでに法廷は開いておりまばらに人がいた。知人が居たので座って話していた。
開廷の11時半近くになると多くの支援者がやってきて、傍聴席は人でごったがえしてしまった。原告が400人もいる裁判で、小法廷で判決というのは確かに問題がある。裁判所側と小競り合いもあった。
支援者に知人がいたので、席を譲ろうとしたものの固辞されたので(一人ぐらい増えても意味ないのだろう)座りつづけた。
開廷前に撮影が2分。そして、判決言い渡し。予想どおり主文の読み上げのみで10秒未満で閉廷。韓国から原告が来ているのに、九州から利害関係人が来ているのに、ひどいものである。裁判は公開というのは名だけで、一般傍聴人は判決文も手に入らない。
納税者をなんと思っているのだろう。裁判員制度より先にやることはたくさんある。
主文だけと予想していたので、一旦仕事場に寄ったあと、町田へ向かった。
国際版画美術館へケーテ・コルヴィッツ展を見に行ったのである。
コルヴィッツの「カール・リープクネヒトの追悼」を見に行ったのであるが、版画の保存で光が落としてあるためたいへん説得力があるのだ。
息子を第一次世界大戦で失い、孫を第二次で失ったケーテのもうひとつのテーマが「母と子の死」であることを知った。
「戦争から子どもを守る母親」というテーマの作品群の前で思わず目頭が熱くなった。農民戦争という連作のなかの「戦場」の前からしばらく離れられなかった。そこには、夕闇の戦場の中で多くの死者の中から息子を探す母の姿があった。
この歳で出会って本当によかったと思った。もしもっと若い時に出会っていたらこれほど多くのものを受け取れなかったと思う。
その後、事前に住所だけ調べてあったジャズ喫茶Nica'sに行った。
音も大きくいい店だった。
ただ寂しかったのはリクエストをきかれたことだ。
この親切には感謝するものの、ジャズ喫茶はあくまでも無愛想で不親切でいてほしい、永遠に…