大河ドラマ『光る君へ』“勝手に解説”~第十五回(2)ー③元子の入内 | 愛しさのつれづれで。〜アリスターchのブログ

大河ドラマ『光る君へ』に関して、勝手に、私感含めて書いております。ネタバレは~という方はご注意ください。

読み進む前に「はじめに」をご覧いただければ幸いです。




 

③元子の入内

十一月十四日、右大臣藤原顕光娘の元子が入内、十二月二日に女御となります。藤原顕光は兼通の子どもで、その母親は陽成天皇の皇子・元平親王の娘です。元子の母親は村上天皇第五皇女の盛子内親王で、これまた申し分のない女性です。実は顕光については政治家としての評価はあまり良くありませんでしたショックしかし左大臣・道長娘の彰子がまだ年少で、義子との関係も期待薄のため、公卿社会でのバランスの意味でも元子は定子の次を期待されたのではと考えられています。一条天皇は元子との仲は良かったようで、出産を終えた定子が再び参入するまで一条後宮の中心は元子だったと考えられます。

①で紹介した義子と今回の元子は、定子の母親の貴子の出身である高階氏を凌ぐ血筋という点が共通しています。この二人が子ども(皇子)を生んでいたら、定子と中関白家、道長の立場はどうなっていたかは微妙なところです。

 

『源氏物語』の中で桐壺帝は低い地位の桐壺更衣を寵愛しますが、彼女の父親である按察大納言は既にこの世を去っており、二の宮(光源氏)を授かるものの守り切れずに更衣を失ってしまいます。その後に迎えた藤壺の宮は、先帝とその皇后の間に生まれた内親王(第四皇女)という身分で政治的にも一歩引いた存在でもあり、そのため弘徽殿女御とその兄の右大臣も表立って手出しすることができません。天皇家の血筋はそれほど強い後ろ盾なのですニコ

 

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