bring up~映画『碁盤斬り』宣伝番組を見て | 愛しさのつれづれで。〜アリスターchのブログ

※2024年5月20日に記事タイトルを修正しました m(__)m

草彅剛×白石和彌監督で話題の、時代劇映画『碁盤斬り』が2024年5月17日から公開される映画

それを前に、雑誌やテレビなどでのプロモーションが活発に行われている。

5月12日に放送された「行列のできる相談所」(日本テレビ系)では草彅さんがMCとなり、キャストと白石監督と共に番組を盛り上げていた。その冒頭、スタジオに現れた草彅さんの第一声は枯れており周囲を驚かせた。この前日に番組収録などが重なって、高い声が上手く出せなくなってしまったという。確認してみると、草彅さんメインで出演する予定の地上波番組だけでも8つを越える。(5月15日時点)しかもそこに各ワイドショーへのコメントなどが加わるので、相当なものである。第44回日本アカデミー賞において旋風を巻き起こした『ミッドナイトスワン』(2020年)公開前のことを思うと、ようやくという気持ちになる。「人生最高レストラン」(TBS系)では、食への思いだけでなく演技に対する一風変わった取り組み方などを飾ることなく話して出演者を驚かせ、それを楽しんでいるかのような姿。深夜だというのに思わず声を上げて笑ってしまった爆  笑草彅剛という人間の、いつも通りをテレビで見られることにほっとしていた。そして同時に、映画がとても楽しみになったニコニコ

 

私が特に驚いたのは、キャストと共に出演した番組での草彅さんの振る舞いだった。例えば12日朝に放送された「ボクらの時代」(フジテレビ系)では白石監督と斎藤工さんをリードし、楽しみながらもさりげなく話を二人に振り、場を盛り上げることに徹していた。番組内でも触れられていたが、斎藤さんとの共演回数は多い。草彅さんが普段「工くん」と呼ぶのをファンの人たちは知っていると思うが、この日は終始「工さん」と呼んでいた。自分が主演する映画の番宣、共演してくれた斎藤さんへの敬意が見て取れる。それを当たり前のこととして、気負うこともなくやっている。バラエティー番組などでの影響から、大らかで自由なイメージを持たれる草彅さんだが、その場に応じた対応を察することができる人なのだと私は思う。昔は空回りすることも多かったのは事実だけれど。また、ワイドショーなどの芸能コーナーで年下の共演者とインタビューを受ける際には、彼らの言葉をよく聞いて優しく微笑む。その姿に、なぜか見ているこちらも安心してしまう。しかしそうした相手を立てる振る舞い、おもてなしの心をコツコツと積み重ね、身体に染み込ませてきたのが草彅さん(SMAP)なのだろう。

 

さて、「行列」では最近イライラしたことについてトークが展開された。MCとして話を聞き、しっかり受け止めてから全体に振っていく。順番を待っている他の出演者に対する気配りも忘れない。その場に相応しい振る舞いを、草彅さんが選択していることが分かる。

「ボクら」の最後、映画にほとんど言及しないまま収録終了の時間となり「大丈夫ですか」アセアセと焦る言葉を彼は残した。最初に触れた「行列」の冒頭、高い声が出ないと説明した場面で音声さんが何とかするのではと言われても、「司会っぽくなくない?」と不安を口にする。高い声じゃないと元気がないように受け止められて、それはバラエティー的には良くないのではというのだ。私はそこに、草彅さん(SMAP)がテレビと共に歩んできた誇りを見たようにも感じたのだが、考えすぎだろうか?「ボクら」で白石監督は「SMAPを通して社会を見ていた」と言っていた。同じ時代を生きる中で、私もそう強く感じる。そしてきっと今も、それは更新され続けているのだと、一連の番組を見ながら思った。