おい、おい、おい、この映画がカンヌで「7分間」のスタンディングオベーション?わからん...わからんなー。失礼だが映画が始まって20分ほどで、後ろの方からいびきが聞こえてきましたわ。すっかり親父になったベネチオ・デル・トロが扮する、性格の悪-い資産家を悪ふざけ同然で演じているわけですが、この曲者俳優を主演に置いて、トム・ハンクスやスカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンパーパッチ等、名優、ビッグネームをわきで固め、さあどんな作品を観せてくれるのかと思いきや...何がどうおもろいのかわかりません。ブラックコメディを基本として描いているわけでしょうが、日本の笑いのセンスとヨーロッパの笑いのセンス、嚙み合うわけがないと言えばそれまでですが、これだけの役者を揃えて、これだけ脚本を練って練って練りまくって、あら空回りと言う作品の典型です。
1950年代ヨーロッパの大富豪ザ・ザ・コルタを乗せたプライベートジェットが爆破される。だが彼は奇跡的に生き延びる。これで6回目の暗殺未遂だ。脱税、賄賂、買収...果ては殺人の疑惑まである彼の長年に渡る冷酷なやり口にライバル企業だけでなく各国の政府からも命を狙われ続けていた。
そしてザ・ザ・コルダは今、生涯の集大成とも言うべき「フェニキア計画」と言う事業に取り組もうとしていた。それはフェニキア全域に及ぶインフラ整備への投資、成功すれば今後、150年に渡る利益を生む。だが相次ぐ暗殺未遂、自分の身に何か起こった時のためザ・ザは後継者を育てることにした。彼には死別した3人の妻との間に1人の娘と9人の息子たちがいたが9人の息子たちには目もくれず、娘のリーズルに白羽の矢を立てた。だが彼女は6年前から修道女見習いとして教会に入っていた。信心深いリーズルはあくどい方法で築いた父の財産を嫌っていたがこの莫大な財産が「善行」に活用できるのではないかと父の申し出を受け入れ父と共に資金集めと計画推進のための旅に出る。だが彼女には「母を殺害したのは父ではないか」と言う疑念が常に付きまとっていた。
「後継者見習い」の旅に出たザ・ザとリーズルではあったが「フェニキアン計画」を妨害しようとする資産家たちやザ・ザの命を狙う輩が2人の前に立ち塞がる。フェニキアの王子やザ・ザに恨みを持つ鉄道王や海運王、命を狙うギャングのボス、そして従弟・はとこの女性や腹に一物ある異母兄弟のまで身内まで巻き込んだ一触即発の旅となる。
正直、どういうラストを迎えたのかよくわからない。「今週は面白そうな作品がないなぁ」と思って観に行ったら案外と「こりゃ掘り出しもん」と思えるような作品があれば逆に「こりゃ予想に違わず最悪やわ」と思う作品もあります。本作はまさに後者。後ろからのいびきは小さな声のセリフならかき消してしまうほどのもの。お客さん、爆睡ですな。手榴弾で自爆して足だけになったり、爆風で吹き飛んだりとブラックユーモアのつもりなんやろうけど日本人は笑わんわな。それにしてはそこそこ入っていたんですが皆さんどう思ってご覧なったんでしょうねぇ。久々に橋にも棒にもかからんつまらん作品を観せて頂きました。
つまらんばかりで書くことないんでちょっと時事ネタを。待望の高市新総理になってまだ1カ月足らず。なのになのにこの間にASEAN首脳会議、トランプ大統領来日、韓国訪問で日韓首脳会談、日中首脳会談でどっかのだれかみたいに「しんどいことばかり」なんて言っている暇もなく新総理は着々と仕事をこなしておられます。それをいちいちフェミの方や左向きの方々は案の定、とやかく言われるんですなぁ。とくに原子力空母ジョージ・ワシントン上での拳を振り上げての飛び跳ねる姿を見て「媚びてる」だの「過剰適応」(こんな熟語あるの知らんかったわ)だのと言ってはる女優さんやシンガーソングライターですか...おるんやねぇ(俺、東ちづるさんは「温泉若女将シリーズ」で結構知ってるけど、シンガーソングライター柴田淳て誰?)
言う場がないから一言いいたい、高市首相を「男に媚びてのしあがって来た」なんて言うて張るけど彼女のバックグラウンド調べた?Wikipediaにだって載ってますよ。24歳で松下政経塾の門を叩き、26歳で塾からアメリカ連邦議会にCongressional Fellow(よう知らんけど議員が立法活動をするために調査や研究なんかをすることでしょ)として派遣、31歳で初出馬し落選、32歳で初当選。飲み会が嫌い、「小娘に何ができる」って言われて、料亭行く暇があったらと政策についての勉強、勉強、また勉強。その後、女性初の政務調査会長、総務大臣、経済安全保障大臣と、これ全部媚びてやって来たって言うわけ?自分たちこそ媚びてきたからそう思ってるんやないの?これ、「想像」ですけど。
だからあなたたちの「想像」でええ加減な発信して貰ったら困るわけ。彼女の他に誰が今の日本の難局、乗り越えることができるわけ?頼むから、邪魔せんと黙ってみとけ!
言うとこないんで、この場を使わせて頂きました!
