ヴェノムとは宇宙からやって来たスライム状の生命体シンビオートが人間に寄生したモンスターのこと。要するにエイリアン。シンビオートは邪悪な性格をもち人間を捕食します。コミック出身。もともとスパイダーマンのヴィランとして世に出たらしいんやけど映画では主役になってしまいました。そんな極悪エイリアンなんですが一体のサンフランシスコの新聞記者エディブロックに寄生します。この男、決して聖人君子のような人物ではない。加えて新聞記者特有の性格でルーズ、不規則な生活。だけどそれなりのモラルや正義感は持っています。で、なぜかこのエイリアンと人間に不思議な信頼感が芽生えます。
ウマが合うんやね。エディはこの冷酷無比のシンビオートに地球上の常識、道徳、正義を教え込みます。そこでダークヒーロー、ヴェノムの誕生。ここまでが一作目、ところが二作目はなんかほとんど頭に入ってません。要するに観てるときは夢中になるけど後には何にも残らない映画のジャンル。映画ファンの間では〝ジェリーブラッカイマー〟が作ったような作品といいます。そして今回第三作目、題名「ヴェノム:ラストダンス」が示すように「ヴェノム」最後の作品となるのか?
古代より遥か彼方の宇宙のとある星で全宇宙の闇の世界を支配していた邪神ヌル。彼はシンビオートの創造主でありながらシンビオートたちに裏切られ、幽閉されていた。彼が自由になるためには幽閉を解くシンビオートたちが持つ〝鍵〟コーデックスが必要となる。ヌルは自らの僕となるモンスター、ゼノファージたちを宇宙に放つ。
一方、刑事殺害の濡れ衣を着せられメキシコに逃亡していたヴェノムとエディはエディのホームタウン、サンフランシスコを避けニューヨークへ行くことにした。だが道中、宇宙より飛来してきた一体のゼノファージに出くわす。二人が逃げ込んだところはネバタ州の荒野。逃げ込んだのもつかの間、今度はアメリカ軍のストリックランド将軍率いる特殊部隊に急襲される。逃げ回る彼らを救ってくれたのは、エイリアンを探してキャンピングカーでアメリカを移動すると言う不思議な家族マーチィン一家に助けられる。彼らはなんとかラスベガスにたどり着いたのだが。エディの所在地をアメリカ軍がキャッチ。ストリックランド率いる特殊部隊がエディを確保。同時にシンビオートとなったヴェノムも捕らえられる。二人が連行されたのは〝エリア51〟の地下秘密基地にある研究所。そこには地球上で捕獲されたシンビオートたちが展示されていた。
そしてその夜、無数のゼノファージたちが基地を攻撃してきた。ヴェノムとエディはゼノファージたちを迎え撃つ。
「ラストダンス」と銘打ってはいるがなかなかどうしてラストをみればこりゃ必然的に続編は作られるなと...。しかし自らが犠牲になりエディを守る姿なかなか切なくなります。トムハーディもこのシリーズが自分の代表作としたいと思ってたんとちゃうやろか?アメリカではどうだか知らんけど日本ではこのシリーズがハーディの代表作と言えるほど認知されなかったんちゃうかなぁ。自分は結構面白いんやけどね。多分、一月ぐらいすりゃ忘れると思うけど。