ドント・ウォーリー・ダーリン | kazuのブログ

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サラリーマン社長のムービートラベル

最近、60歳になるとシニア割引があるというのを知りました。今更なんですが。8月にめでたく還暦になりました。赤いちゃんちゃんこは来ませんでした。同級生で着せられた奴がおります。別の友人の言葉を借りれば「妖怪やんけ」。

こうは言われたくありません。しかし、まあこれで前売券を買うことも、金券ショップを徘徊する必要もなくなったしって訳なんですが、なんか寂しい。映画館の会員券はもう入る必要もなくなったし、これからは身分証一つで1,200円で観られるわけなんですが、まっ年は取りたくないね。

しかし週2の映画鑑賞はきつい。仕事の合間に1週間で2本の投稿はきついですわ。で、正体不明の作品「ドント・ウォーリー・ダーリン」。こういう映画はねぇ、後半うっかりぼぉーっと観ていると置いていかれます。えっなに、なに、なに、なに、なにって具合に。映画、作品自体がだまし絵のようになっているんですよね。物語は一組の若い夫婦を中心に展開していきます。幸せに対する渇望、幸せ=裕福な生活。この方程式が存在する限り、幸せにどん欲になる人間。SFに名を借りた社会派ドラマです。

アリスは愛する夫ジャックと暮らす若妻。ここ広大な荒野の真ん中に存在するここヴィクトリータウンはまさにユートピア。二人は毎夜繰り広げられるパーティーで隣人たちと共に騒ぎ立て、「幸せ」の絶頂にいた。だがこの町にはルールがあり夫の仕事の内容を聞いてはならない。町から出てはいけない。パーティには必ず夫人同伴でなければならない。専業主婦でなければならない。夫に仕事の内容を聞いてはならない。町の本部に行ってならない。朝目覚めると朝食を取り、夫たちは高級車に乗って一斉に荒野を駆って本部へ向かう。妻たちは家の清掃を片付けたらダンスにショッピング、お茶会のおしゃべり。そして夫の帰りを待つ。夜は豪華な夕食かどこかの家でパーティー。そんな裕福な生活を続ける中、ある日アリスは隣人のマーガレットが赤い服を着た男たちに連れ去られるのを目撃する。ジャックや主婦仲間はマーガレットは精神的に病んでいると言ったが、その日以来アリスの身の回りで奇妙な現象が起こり始める。

この町の権力者はジャックたちの上司であるフランク夫妻。フランクの元でジャックたちは働き、妻シェリーはバレエのインストラクターで妻たちの生活をどこか監視しているようである。だが皆、この裕福な生活を手放したくないかのように毎日、同じような生活を繰り返す。だがある日、アリスはマーガレットが家の屋上で喉を切り裂き、落下していく姿を目撃する。彼女の処理に出てきたのは赤い服を着た男たち。駆け寄ろうとしたアリスは赤い服を着た男たちに取り押さえられそのまま気を失ってしまう。気が付いたときアリスはその白日夢のような光景をはっきりと覚えていた。アリスはこの町に、フランクに疑惑を持ち始める。やがてその疑惑は恐怖へと変わり、夫のジャックに「この町を出ましょう」と訴える...。

 

「仮想現実」と言ってしまえばこの作品の全貌が分かってしまう気がするのですが、もうこれ以上はこれからこの作品を観ようとする人のために話せません。(もうだいぶ話してるやんけ)

この作品の主演女優さんはフローレンスピューって言うイギリス出身の女優さん。まだ26歳だそうです。ちょうどコロナ禍が本格化するころに日本で上映された「ミッドサマー」という作品でヒロインの女子大生を演じ、その後「私の若草物語」でエマワトソンやシアーシャローナンと共演。彼女の作品を観ればまだあどけなさの残る女優さんですが芝居はうまい!そう言えば「ミッドサマー」って作品。これ異様な作品でした。正直「胸糞悪くなる」作品でしたが、作品の好き嫌いと良し悪しは別。できた作品だと思います。これもスウェーデンの閉鎖的な田舎町にいってカルト宗教に出くわすという、本作とどこか似たような作品です。そして注目すべきはもう一人、監督でこの作品にも隣人の友人役で出ているオリビアワイルド。この女優さんも初登場の時は綺麗な女優さんだと思いましたがしらん間に性格きつそうなおばちゃん女優になってますが、この人、才女なんですねぇ。女優の傍ら監督やプロデューサーまでこなすとのこと。手がけているのはこれだけじゃないそう。とにかく最初に言いましたが後半ぼんやり観ていると置いて行かれる作品ですよー。