ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ | kazuのブログ

kazuのブログ

サラリーマン社長のムービートラベル

今週、またまた入院で本日、退院してまいりました。7月から頑張ってやっていた抗癌剤治療があまり効いていないと言うことで治療内容が変更となりました。今度は「ペムブロリズマブ療法」と言い、別の抗癌薬で免疫機能を上げる療法だそう。先日、私の腰に新たにできた腫瘍を切り取り生検検体でこの新しい投薬、キイトルーダに適応することがわかったそうです。何でも膵臓癌の患者の1~2%しか適応しないとか。喜ばないといけないのかも知れませんが、今までしんどい思いをしてきたのは何だったのかと思うとやっぱり憂鬱。ほんま厄介な体になってしまいました。しかし、まだ生きたいですからね。挑むしかありません。

そんな入院の前にスカーッとしたくて行った映画がダークヒーロー「ヴェノム」の第二弾「ヴェノム:レッド・ゼァ・ビー・カーネイジ」

ヴェノムの細胞が、サイコキラーの体内に入り込みとんでもないモンスターが誕生します。まあ殆ど破壊と殺戮のオンパレードですがこういう作品は時を忘れ、劇場で体に悪い炭酸水とポップコーンを頬張りながら鑑賞するのが楽しむコツです。


宇宙からやって来た地球外生命体シンビオートが体内に入り込み、ヴェノムと名乗るその凶悪な生命体と奇妙な共同生活を送ることになった新聞記者エディブロックは憂鬱な日々を過ごしていた。人間を捕食しようとするヴェノムの欲求を何とか抑制し、体内でいつも喧嘩しながらどうにかこうにか大事に至らない毎日。スクープどころではない。おまけに恋人だったアンは愛想をつかして彼のもとを去り新しい彼氏と婚約までしてしまった。

そんな不遇のエディに千載一遇のチャンスが舞い込む。全米を震撼させたシリアルキラー、クレタスキャサディがエディをなぜか気に入り収監先でインタビューを受けることになったのだ。実はエディはニューヨーク市警のマリガン刑事からキャサディが殺したはずの遺体が見つからないため彼を有罪判決にするための証拠を聞き出すように依頼されていたのだ。果たしてインタビューは行われたが警察の決め手となるような情報は聞き出すことが出来なかった。しかし、エディの体内に潜んでいたヴェノムは独房一面に張り出されていたキャサディの奇妙な絵を見逃さなかった。それはキヤサディに殺された人々の遺体が隠された場所だった。かくしてキャサディの有罪は確定し死刑の判決が下った。怒り狂うキャサディだったが死刑の前に再度エディとの面会を要求。その時、キャサディがエディを挑発し、それに激怒したヴェノムが一瞬、キャサディに掴みかかろうとした。驚いたキャサディがエディの指に噛みつき、寸でのところで警備員に引き離される。だがこの時、キャサディの体内にヴェノムの、シンビオート細胞が入り込んだことは誰も知る由がなかった。

キャサディの死刑当日、被害者の遺族たちが憎しみの眼差しが薬殺刑の寝台に注がれた。毒薬がキャサディの体内に一本づつ送り込まれる。その時、突然キャサディの体から触手が伸び看守や遺族たちを襲い始めた。そして世にも醜悪な赤いシンビオートが姿を現し名をカーネイジと名乗った。キャサディとカーネイジの共同体は殺戮の限りを尽くし堂々と刑務所を出て行く。キャサディにはエディへの復讐と共に別の思惑があった。それは幼い頃、施設で出会った恋人、フランシスバリソンを探し出すことである。彼女の叫び声は強力な超音波を発し物体を破壊する。その為、二人は引き離されフランシスは特殊な隔離施設、レイヴンクロフトへ収監されていた。カーネイジはいとも簡単にレイヴンクロフトを破壊しフランシスを奪還する。キャサディとフランシス、そしてカーネイジは街中を破壊し続け、殺戮の限りを尽くす。キャサディとフランシスの最終目的は大聖堂での血塗られた結婚式。そしてそれにはアンと彼女の婚約者ダンも巻き込まれていた。エディとヴェノムは破壊と殺戮を食い止めアンたちを無事に助け出すことが出来るのか?

 

破壊と殺戮はやんちゃ坊主が大好きな題材。それを脚本?どうでもええわ!とばかりにコミックのダークヒーローを大暴れさせる。ぶっ壊せ!殺っちまえ!とばかりに作品の約7割をヴェノムが駆け回る、飛び回る。メガホンをとったアンディサーキスって人は「猿の惑星」や「スターウォーズ」でまさにヴェノムと同様なクリーチャーたちを演じていた人。やっぱりCGの使い方はうまい。と言うか観客を喜ばせるのに長けている。まあ正直言って教育委員会のお偉方や映倫の堅物たちが目くじら立てるような題材をあっさりやってしまうのがアメリカ映画の凄いとこ。おもしろいとこ。先週の作品はダークヒロイン、今週の作品はダークヒーロー。おんなじ悪でもシリアスとコメディで異質なんですよね。ホント、アメリカ映画は豊富です。ヴェノムって常に人間を食おう食おうと思っている凶悪な捕食エイリアンなのにエディから与えられた鶏に情が移り親友になってしまう。言ってることはムチャクチャなのになぜか知らん間にエディと妙な連帯感、友情?みたいなものが生まれている。なんかそのへんが思わず笑ってしまって...。ほんま長生きしてれば奇妙なそして微妙な映画に出会えます。