ディヴァイン・フューリー/使者 | kazuのブログ

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面白い韓国映画が来るたびに複雑な気持ちになます。なんだかんだといちゃもんを付けてくる国にはもううんざりなんですが、それとは別に韓国のエンターテイメント業界、特に映画のおもしろさに関しては「シュリ」以降、日本を凌いでいるなという感は否めません。ハリウッド映画のような洗練された、きめ細やかさはないんですが、何と言うかそのバイタリティは観ている者の胸にビンビンに伝わってきます。先日の「悪人伝」もそうでしたがなんか観ててワクワクするんですよね。今回の新作「ディヴァイン・フューリー/使者」は善と悪、神と悪魔の戦い。「エクソシスト」要するに「悪魔祓い」の戦いを描く物語です。

総合格闘家の世界チャンピオン、パクヨンフは幼い頃、敬虔なクリスチャンだった警察官の父を任務中の事故で亡くす。検問で暴走した車に引きずられての殉職だった。必死の神への祈りも届かず彼はそれ以来、無神論者になる。ある日、海外での試合で相手選手の背中に掘られているイエスキリストの入れ墨を見た瞬間、彼の頭の中で何者かが囁いた。「復讐しろ、早くやれ」と...

彼は何かに取り憑かれたように相手を滅多打ちにした。試合後、彼は自分の右手の拳の中が真っ赤に染まっているのを見る。それ以来、彼の身の回りに奇妙なことが起こり続ける。右手のひらに出来た傷跡はいくら治療しても消えない。深夜、何者かに圧し掛かられているような感覚。うなされて目が覚めると右手が血で真っ赤に染まっていた。ことあるごとに頭の中で何者かが囁く。無神論者だった彼は心ならずも霊媒師と会う。すると「多くの悪霊がお前には取り憑いている」と言われた。そして「十字架のある南の方角へ行け、お前を導いてくれる人がいる」と...。引き付けられるようにヨンフがそこへ向かうと、そこではバチカンからやってきたエクソシスト(悪魔祓い)、アン神父が任務の真っ最中だった。初めて見る怪奇と恐怖の世界。神父はヨンフの右手に出来た傷跡はキリストの聖痕だという。そしてその右手は神父を助ける不思議な力を発揮した。神父は今この国には「闇の司教」と呼ばれる悪魔の僕が存在し、次々と悪魔に取り憑かれた人々が助けを求めているとヨンフを諭す。

ヨンフは神に対する蟠りを持ちながらも自らの手に託された神の力でアン神父とともに「闇の司教」に立ち向かう...

やっぱりこの手の映画での代表作はあのオカルト映画の金字塔、そのものずばり「エクソシスト」。私が中学一年くらいだったかなぁ。もうほとんど社会現象です。正直、ソンビだのスプラッターだのって苦手なんですがこのエクソシスト系は結構好き。サタン(悪魔)はかつては神の僕だった。それが堕天使となり...と言うくだりは聖書なんかでも扱われるし怖いけどなんか興味深いですね。

韓国と言うのは儒教一色のように思えますが、国民の半数がキリスト教徒だそうです。バチカンから来た韓国人神父と言うのも妙な感じがしますが、それを聞けば何となく納得。

ヒーローを演じたパクソジュン、「闇の司教」を演じたウドファンと(よう知りませんが)一時の日本のおばさま連中や女の子たちが失神しそうなイケメンばかりを揃えておりますが注目すべきはエクソシストの神父を演じたアンソンギ。この人は古くから出てますねぇ。日本でいえば亡くなられた緒形拳さんみたいな立ち位置かな。脇にいても思いっきり存在感見せてくれます。「韓半島」って思いっきり反日の映画に出演してたのは少々ショックだったんですが...

正直、なんだかんだといちゃもんつけて来る、今の韓国政府は大嫌いだし、失礼な事ばっかりしたり言ったりする連中には腹が立つことこの上ないんですが、こと映画に関しては面白いから複雑なんですよねぇ。何にせよ反日だの嫌韓だのって文字がネットやメディアからなくなることを祈りつつ、またまたおもろい映画が韓国からやって来ることを期待しております。