さらば愛しきアウトロー | kazuのブログ

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ロバートレッドフォード...いい響きですよね。なんかまさにハリウッドスターって名前。70年代から80年代にかけてはハリウッドの二枚目の代名詞でした。ポールニューマンと組んだ「明日に向かって撃て」や「スティング」、それに「華麗なるギャツビー」「追憶」「大統領の陰謀と軒並みヒット作が並びます。

 

主演ロバートレッドフォードと言えば今でいうト、ムクルーズやブラットピットといったところか?そういえば、ブラットピットを「リバーランズスルーイット」で発掘したのはプロデューサー、レッドフォード、「モンタナの風に抱かれて」でスカーレットヨハンソンを見出したのも彼。

 

あれだけのヒット作を飛ばしながらアカデミー主演男優賞とは無縁、ところが「普通の人々」という作品で監督賞を受賞してます。この「普通の人々」って作品、題名通り地味~な作品でほんま何の変哲もないんやけど、ほんと普通の家庭が崩壊していく様をじわーっと撮った作品、光り輝くようなスポットライトが当たる主演ロバートレッドフォードとは真逆の演出で私はまだ若かったけど、なんかそのギャップに驚いたことを覚えてます。

 

この「さらば愛しきアウトロー」はレッドフォードの俳優引退作品と言われてます。絶対に血を流さない、暴力も使わない、頭脳だけで勝負する老人三人組強盗団。そのリーダーを演じます。おまけに脱獄16回というタフなおじいちゃん。おじいちゃんという言葉は彼には失礼で

すわ、確かに颯爽とした姿は望めませんがゆっくり、ゆっくりと落ち着いて歩く姿は何もかも心得て踏みしめている感じ。味があります。

 

そして何とこれ実話です。レツドフォードとしては「若き主演を支える御大」というような役で終わりじゃなくて地味でもこういった味わい深い主役で終りたかったんでしょうね。

 

共演があのオカルト映画の名作「キャリー」でみんなから虐められる超能力少女を演じた、シシースペイセク。ハァーッ、あの女の子がレッ

ドフォードと老齢愛に陥るおばあちゃん役かぁー。けど80過ぎてこんなセリフ言えます?

 

老婦人「どんな仕事してるの?」

老紳士「秘密だ」

老婦人「どうして?」

老紳士「知ってしまうと会えなくなるぞ」

 

50でもよう言わんわ。レッドフォードだから許されるんです。若い人は女性を口説く時の参考書にしましょう。

 

それに銀行強盗の仲間を演じるのが、「リーサルウェポン」や「プレデター2」でタフな黒人刑事を演じたダニーク゜ローバー。タフガイも頭が真っ白。こちらも年を取るはずですわ。

 

もうハリウッドの生けるレジェンドと呼べるのはこのレッドフォードとクリントイーストウッドだけになってしまいました。私自身が若い時の自分でありたいがため、彼らにはいつまでも銀幕で活躍してほしいと思う反面、よぼよぼになった姿を観るのは忍びない。いつまでも颯爽と

登場するガンマンやダーティーハリーの姿を瞼に焼き付けておきたいとも思う。観終わった後はなんとも複雑です。

 

ちなみにこの映画は添乗でバンコクから帰ってくる飛行機の中でみました。そう、あの座席の後についているちっちゃなスクリーンでね。映画館で観たい観たいと思いながらもなかなか行けなかったからレッドフォードの引退作品、観れてよかった―