夏休みに入って暑い日々が続いていますので阿蘇の高原へ涼みに行きたくなりました。ちょうどトロッコ列車が走っているということで南阿蘇鉄道の写真を撮りに行こうと思い立ちました。ただ南阿蘇鉄道は2016年4月の熊本地震によって大きな被害を受けて現在も高森~中松間を走るのみです。来年の今頃には全線復旧していると思いますが応援する意味でトロッコの切符を予約しました。

南阿蘇鉄道の高森駅に着きました。お洒落な駅舎ですね。南阿蘇鉄道のトロッコ列車は通常は立野までですが一昨年の水害で復旧作業中のため現在は中松駅までとなります。

駅舎内にはお土産品やグッズの販売コーナが並びます。帰りに買って帰りたいと思います。

天井が高くて明るくて木目が良い雰囲気を出しています。

掲示板も手作り感がいっぱいで楽しいです。

ちょうどホームから9:30発の普通列車が発車するところをパチリ。これも中松止まりです。

10:30発のトロッコ列車・ゆうすげ号が入って来てテンションが上がります。

既にホームには乗車待ちのファミリーや写真撮る人たちでいっぱいでした。

客車は3両で窓が無く景観が五感で楽しめる作りですね。

座席は若干狭いですが明るくて開放感がいっぱいです。

さてトロッコが出発しました。あいにくの天気で進行右側の阿蘇山が雲に隠れていますが青々とした田んぼから爽やかな風が吹き抜けます。

こちらは南阿蘇白川水源駅ですが駅舎もそれぞれなかなかお洒落ですね。

私は明神池に寄りたいのでここ白川駅で下車します。降りたのは私一人でした。

南阿蘇鉄道沿いに観光名所が多く点在しますね。またゆっくりと観光してみたいと思います。

お洒落な阿蘇白川駅を後にして少し歩いて名水の明神池を目指します。

駅から歩いて約10分で道沿いに佐川官兵衛足跡碑を発見しました。今回の訪問の目的に佐川官兵衛の史跡を巡るというのも考えていました。佐川官兵衛は鳥羽・伏見の役や会津戦争などで活躍し、薩長から鬼官兵衛と恐れられた会津藩士です。戊辰戦争が終了した後に警視庁に入り薩摩憎しということなのか西南戦争でも活躍しこの地で戦死したものです。新選組好きな私としては西南戦争で活躍した斎藤一を思い出させる人物ですね。会津戦争では越後方面に出陣したため長岡藩河井継之助とも共闘した時期があったようです。

反対側には明神池名水公園の入り口ですがここには佐川官兵衛記念館があるようです。

見つけました、鬼官兵衛こと佐川官兵衛の銅像です。

会津藩の旗がなびきます。会津に生まれて幕末の戦乱で戦い続けた官兵衛ですが最後は遠く離れたこの南阿蘇が最期の場所になってしまいました。この阿蘇の風景が目に焼き付いていたことでしょう。

南阿蘇では官軍の略奪行為を厳しく戒め地元民に慕われたと言う記録が残っているそうです。猛将と言われますが人情家でもあったのでしょう。

明神池のほとりにひっそりと建つ佐川官兵衛記念館です。この池で顔を洗ったと伝わります。

ここに記念館があることが貴重ですが、残念ながら記念館の方が亡くなられて今は閉館状態になっているそうです。戊辰150年の看板が置かれたままです。中の資料を見てみたかったです。役所にて資料をまとめて保管、保全、展示をお願いしたいですね。この旅を終えてから中村彰彦氏の「鬼官兵衛烈風録」を読んで佐川官兵衛の人間像に迫ることができました。

阿蘇の名水が流れ込む明神駅名水公園の全景です。

池に河童伝説があるとのことで池の中央には河童の像が置かれています。

ちょうど中松方面からトロッコ列車がゆっくりとやって来ました。

阿蘇の外輪山を背景に草原を走るトロッコは素晴らしい光景ですね。全線の復旧が待たれます。

明神池のすぐ横をゆっくりと通過していきます。

ゆっくり進んでいますので乗客はトロッコからの眺めを楽しんでいることでしょう。

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