久しぶりに仕事で青森にやってきましたが何故か冬に青森に来る事が多いのに気が付きました。今回は車を飛ばしてまだ大量の雪の残るものの雪溶けも始まった津軽半島を旅します。

【その1 津軽半島編 ①】 

青森空港からレンタカーで一路津軽半島を北上して龍飛岬を目指します。さすがに幹線は除雪が行き届いていますが道路の両側には雪が大量に積み上げられています。

途中初めてやってきました新青森駅ですが当然新しくて日差しが明るくてかつ郷土色が豊かです。
駅内の旬味市なる土産コーナがかなり広く品数も目移りするくらいいろいろありました。食べ物コーナも充実し私も小腹が空いていたのでホタテコロッケなどを揚げたてのを頂きました。
なんと!新青森駅に巨大なピコ太郎が!。なんとこれはかかしなんだそうです。ピコ太郎さんが青森市出身とのことでこんなことになったようですが、こんな楽しそうなかかしなら鳥やら動物がたくさん集まってきそうですね。
言葉もそうですが良く理解できない看板もありました。(笑)青森は楽しい所の様です。
国道280号線を北上しますが地図でもわかる通りほぼ直線道路が続きます。津軽半島の右の端を北に向かって走っています。
JR津軽線の蟹田駅に着きました。ここから線路も道路も内陸に入っていきますが往路はあえて海沿いの280号線で龍飛を目指して復路は内陸を通って帰ることにします。
蟹田駅のホームにディーゼル列車キハが入ってきました。
カーフェリーの乗船手続所として活用されているトップマストです。上の展望台に登れば陸奥湾が見渡せたと思いますが天気があまり良くないので今回はパスします。

複雑な形をした青森県の下北半島と津軽半島を結ぶ陸奥湾フェリーもここ蟹田から出るんです。陸で移動するとたいへんですからね。ただし冬期間中は運休ですので船は港で冬眠中でした。

蟹田を過ぎたあたりからは向かって右手に見えているのは下北半島です。

竜飛崎の東側の突き出た先が高野崎ですがここからの絶景が楽しめます。遥か北に見えているのが函館の辺りです。

高野崎先端を下っていくと岩場と岩場をつなぐ潮騒橋と渚橋がありますが実際に人が渡れるのでしょうがものすごくスリルがありそうですね。

高野崎から北方を眺めると北海道は松前半島が見えています。風が強いのですが身を切る寒さではなく春が近いことを感じさせてくれます。

地図で見ると分かりやすいですね。竜飛崎と松前半島はかなり近くにあります。

道路を走っていましたら青函トンネル入り口広場の案内を見つけました。早速寄ってみます。

こちらは青森側のトンネルになります。ご丁寧に展望台までありますが大雪に埋もれてたどり着けないという状況です。

こちらが青函トンネルの入り口で手前には神社が建てられていました。

車で待つこと約10分、警報が鳴りだして接近を知らせてくれました。青森側からはやぶさ号がゆっくりと現れてトンネルに向かっていきました。

もっと早く通り過ぎるかと思いましたが割りとゆっくりと通って行きましたのでちゃんと写真を撮ることができました。本数は少なかったのにちょうど見れてラッキーでした。

さらに先に進みますが大きな看板が出て龍飛が近いことを知らせてくれています。

竜飛崎までもうすぐのところまで来ています。

JR津軽線の終着駅の三厩駅です。津軽半島の最北の駅になります。

ここも最北端で終着駅ですので線路がここで止まっています。ネットで調べてみると2016年の利用客は一日平均23人だったとか。でもなんか寂し気な雰囲気に魅かれてしまいます。

三厩駅の待合室ではストーブが活躍しており暖かいです。

さて三厩を過ぎると義経海浜公園が見えてきました。津軽半島にはあの義経が平泉から津軽に逃げて来て北海道に渡って行ったという伝説が残っています。

少し高台に見えているのがその史跡の一つである義経寺です。ぜひ訪問してみたいですがこの雪で登れるのかどうか不安です。

義経寺への階段はまだ雪が積もって固まったままですのでこの階段を登っていくのは一苦労でした。暖かくなってきて少し溶けてきた感じがあり油断すると足がズズズと埋まってしまいそうになります。

源義経は奥州平泉で頼朝の追手に追われ自刃したというのが定説ですが、伝説では八戸から龍飛崎まで逃げて荒れ狂う海を前に観音像に祈ると3頭の龍馬が現れ津軽海峡を渡ることができたと言います。これが三厩村の名前の起源にもなっています。

その義経が祈りを捧げたという観音像が安置されている義経寺です。義経伝説は本当に不思議ですね。八戸や北海道にも義経や弁慶の史跡が残っておりますし信憑性はともかく私としてはこの手の伝説は大好きで興味をそそられます。そういうえば義経はチンギスハンになったなんて話もありましたし、あの豊臣秀頼も大坂の陣で死なず実は鹿児島に逃げていたなんて話も残りますしね。

義経寺からすぐ眼下には三厩漁港が見えていますが、遠くの眺めは素晴らしく北海道もすぐ近くに見えています。海が凪げば確かに義経一行も渡れる距離ではありますね。とにかくこの三厩が義経の本州最後の地となったわけです。左下に見えるのが厩石です。

厩石の前には義経と静御前の竜神塔が建てられています。

それにしてもこの巨大岩の景観は驚きですね。三厩の地名の起源にもなっている厩石なので地元では大事にされているのでしょう。義経伝説を十分に楽しめました。

さて三厩を後にして約20分で竜飛崎までやってきました。眼下には海に突き出た帯島が見えています。義経が北海道に渡る際にこの島で帯を締めなおしたと言い伝えられています。

竜飛崎の高台には津軽海峡冬景色の歌碑が建っており赤いボタンを押すと石川さゆりの歌が大音響で流れます。風が強いので少々大音響でも聞こえなくなる時があります。

竜飛崎には素晴らしいロケーションの大きホテル、ホテル竜飛が目を惹きました。周りが海に囲まれてなんという素晴らしい景色でしょうね。日帰り温泉もあるらしいのでこの絶景を見ながらの入浴もしてみたかったですが時間が無くなりました。雪道の移動はどうしても時間がかかってしまいます。

こちらは青函トンネル記念館です。ケーブルカーで地下140メートルまで潜って青函トンネル工事を体感することができますがこの時期は休みです。

ここも有名ですが、全国で唯一車両が通行できない国道として知られている階段国道339号線です。段数362段、標高差約70mの立派な国道です。

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 つづく (38)