竜泉寺 無縫塔 天文十八年銘

 

1549.11.吉日  天文十八巳酉十一月日

宮崎県高千穂町大字上野3384 竜泉寺境内 歴代墓地

凝灰岩

 竜泉寺の寺域外れの歴代墓地にある。

 基礎と蓮座付塔身の2石で作る。

塔高;99.0センチ

基礎下部幅;58.5 基礎側面上部幅;59.0 基礎上部幅;37.0

請花径;37.5 請花下部径;23.0 請花高;15.0

塔身径;46.0 塔身下部径;24.5 塔身高;49.0

 

 基礎は、4角。上に、反花の代わりの、照りをつけた無地の斜面の方形請座を設ける。上面に、枘穴を彫り込む。

 塔身は、蓮座を付けて1石で作る。蓮座は、深鉢形で、側面に単弁8葉を線刻する。蓮座上面は、外周から浅く彫り込み塔身下部へつなぐ。塔身は、尖りの無い円頂で、最大径部を上目にとり、下部を絞って、上重心に作る。蓮座下部に枘を作り、枘穴に入れて組んでいる。

 基礎側面の1面に銘、塔身正面に梵字1字を陰刻する。

塔身梵字

「バン」

(基礎銘)

「逆修」

「前住」

「醫雲法印座元」

「竜泉」

「天文十八巳酉十一月日」

 銘から、逆修供養塔とわかる。紀年銘は、造立年時になる。

 「バン」は、主に大日如来種子として用いられることから、大日如来塔としての造立であることが理解される。当該の梵字は、本来「v」音のバンであるが、ここでは「b」音の文字が使用されている。

1980.05.05調査

 

参考文献;宮崎縣史蹟名勝天然記念物調査報告12『日向の金石文』(宮崎県、1942.02.)