事実報道に本ブログ記事が連載されています。
前回の政治家勉強会は、SNS(LINE)を使った自殺防止の話だった。
専門家(カウンセラー)がLINEで対応するのだそうだ。命の電話のSNS版ということ。
政治家と厚生労働省で、この取り組みを評価し、予算付けするような発言。
それを聞いて、
つい、心のケアを掲げた専門家支援(当事者支援ではない)など、もうたくさんと毒を吐いた。
LINEでの相談が無意味とは言わないが、LINEで出来ることは、枝葉に過ぎない。
自殺対策は、死にたくならないような環境をどう作るかに注力すべきである。
学校の虐めであれば、なぜ虐めが起きるのか、それが防止できない学校の問題はないのか?
虐める側の子はどうしていじめるのか?
家庭問題であれば、貧困や親子関係の問題はないのか?
(私は、若い人の自死は服薬が最大のリスク因子だと思うが)
当たり前だが、原因を見極め、その具体的かつ本質的な改善無くして、希死念慮は消えない。
医療やカウンセラーは、得てして、本人を変えようとし、具体的かつ本質的な改善においては、無力であるだけでなく有害である。
最近のお気に入りワードは、「待つこと」と「合理的配慮」。
統合失調症における最初のエピソード(発症)において、診断名をつけないでまず様子を見る(投薬もしない)というのが「待つこと」である。流行のオープン・ダイアローグで一番重要なことは、半年は診断も投薬もしないということ。
(リフレクティングなんて技術論は枝葉でしかない)
脳の病気だから、その症状が現れるとするのではなく、その人の困りごとの一つとして症状を捉えるということだ。
病名は必要な支援を受けるために、便宜上必要であれば付けるに過ぎない。
発達障害においては、同学年の生まれ月の遅い子ほど診断を受ける傾向がある。
つまり、その問題はただの経験不足かもしれないということ。「待つこと」でその問題は解消する場合があるということ。
1歳半健診や母子手帳では、ほかの子と比べて言葉が遅いとか、~が出来ないとかで発達障害のレッテルが貼られる。
その子の発達に必要な経験もしていないのに、脳の機能障害としてレッテル貼りをして投薬する愚行。
勉強会に参加してくれた自民党議員が、子育てが悪いと言われて泣くお母さんの為に、脳の機能障害であるとする発達障害者支援法を作ったと言っていた。
いや、脳の機能障害であるという証拠はどこにもない。お母さんの子育てが悪いという事でもない。
子どもがちゃんと発達、成長出来る環境、子育て出来る環境を社会が提供できていないということだ。
サード・オピニオン会では、調子が悪くなった切っ掛けを訊ねる。
どういった工夫をすれば、それを避けることが出来るかを共に探す。
さらに調子が悪くなった場合に、周囲にどうして欲しいかをあらかじめ決める。
どうすれば入院を避けられるかを皆で考える。
失敗をダメなレッテル貼りとするのではなく、克服の方法を見出すためのチャンスと捉える。
家族との関係性が引き金になるなら、家族との距離を置くための避難所(クライシスセンター)の利用を考える。
こうした工夫や環境を整えること、周囲が変わることが「合理的配慮」である。
障害者差別解消法の国連の原文では、「合理的配慮」とは環境調整である。
診断名をつけて薬を飲ませるということは、
薬を飲ませて本人を変えようとしているということ、
変わるべきなのは周りの方である。
合理的配慮を怠り、本人をコントロールしようとすることは差別に相当する。
診断名をつけるから差別されるのである。
幻聴が聞こえたとしても、それを自分でコントロールできるならばなんの問題もない。
合理的配慮のもとで、楽しく生活することなしに、不快な症状は消えていくことはない。
「待つこと」と「合理的配慮」。
それは、今後のあるべきメンタルヘルスの最重要テーマである。
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