【可夢偉レポート】中国GP DAY2(P3&Qualify) | GOODSMILE RACING 広報ブログ

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結論から先に言うと、、、

な予選結果、

それも想定以上でしょうか?


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P3に関しては、P1とP2の結果を踏まえ、
ライバルと目されるチームとの相対的な最高速の調整、タイヤの摩耗具合を勘案して、最後のセッティング調整を行うのが目的となります。

幸い気温もP1、P2より高くて、雨も降らずにコンディションが安定していたので、KOBの所属するSAUBERだけでなく、他のどのチームもスムーズにセッションを終えたように見受けられました。

その中で、KOBはトップタイムのHAMから0.940秒遅れ8番手に付けることが出来ました。

もちろん、これは1周計測分の燃料だけを搭載してのタイムではありませんが、それでも、トップ10に入っていたのは、実際、嬉しい誤算でした。

問題は、この時、
ライバル・チームが、
どれだけ量の燃料を搭載していたのか・・・
と、いうことです。

我々は、デッド・ウェイト(Dead Weight)を載せてると、呼びますが、日本風に言うと、
どれだけ三味線を弾いているかということです。


こればかりは、実際に予選になるまで解りません。
特に、ロータスのRAIやGRO、レッドブルのWEBやVET、そしてマクラーレンのHAMやBUTといったイギリス系チームは、三味線弾きは得意中の得意ですから。

なぜ、三味線の引き具合を見極める必要があるかというと、
タイヤ・セットの使用方法を考えておかなければならないからです。

予選開始からレース終了までに、プライム(堅い方)4セットオプション(柔らかい方)4セットで行わなければならないので、レースにはコンディションの良いタイヤを、出来れば新品のまま残しておきたいのです。

このP3で、トップ10に入ることが難しい状況であれば、
タイヤの使用数を抑えて、できるだけ11位に近いところを狙って、残した新品のセットでQ3最下位の10位の車輌に対して有利にレースを運ぶといった戦略を考えることができます。

間違いなくトップ10に入れるのであれば、
プライムタイヤでQ1を突破して、オプションでQ2争って、Q3は状況を見てP9-P10程度しか行けそうに無かったら、Q3は中古のオプションで行って、新品タイヤを残したい・・・と、いうような事です。

ただ、予選はレース屋、特にF1屋の存在を賭けた戦いでもあります。
P3でP8?
それはもう、行くしかないでしょう?


KOBは、Q1で、プライム1セットで通過し、Q2をオプション2セットで通過(後から見れば1セットだけでも良かったのですが)
そして、Q3をオプション1セットのみのアタックでP4まで行きました。

もちろん、KOBは、ただ、がむしゃらに予選上位を目指したわけではありません。
以下、マクラーレンの予選後のプレス・リリースより、BUTのコメントを原文通り引用しました。


Our aim will be to go for victory.
That won't be easy, but we ought to be as quick or quicker than most cars in front of us in the race.
The unusual one is Kamui[Kobayashi], who seems to have very good log-run pace.


要約すると

我々の目的は、勝利を目指すことだ。簡単な事では無いが、レースでは我々は予選で前にいるマシンより同等かそれ以上速いはずだ。ただ、ロングランのペースがすごく良さそうな可夢偉だけは、普通じゃない。

と、いう感じでしょうか?



トップチームだけで無く、格下のP1-P2-P3のデータをちゃんと見ているマクラーレンさんには、お解りだった・・・ということでしょう。

ありがとうございます!


そうです、一応、というか、つまりKOBはちゃんと狙っていたのです!

ただし、冷静に振り返ると、Q2からQ3のインターバルの間に、急に路面温度が低下し、風も強くなりました。

ピレリタイヤは、温度の変化に敏感で、ほんの数度の変化で、センッティングは変更を強いられることもあります。
実際は、最後のQ3アタックへ向けた、このコンディションを読むセッティングの変更が、予選ポジションを左右されたものだと考えられます。

KOBは、うまくセッティングも走りも、状況に合わせることができた・・・というのが実際のところでしょう。
素性は、KOB車輌より良くても、この最後のセッティングに失敗したドライバーがいるかも知れません。
もちろん、前述のBUTがそうだったと見るのが妥当でしょう。

HAMのギアボックス交換による5グリッド降格ペナルティを受けて、2台のメルセデスに続いて、
KOBは自己最高の3番グリッドからスタートすることになります

が、当然、このHAMは間違いなく速いです。ガンガン追い上げてくることでしょう。

DAY3の決勝日も、DAY2の予選からは、コンディションの変化・・・特に路面温度の変化が予想されています。
うまく対応できれば・・・。


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すいません、明日もwかorzのどちらかだと思いますが、
ファンのみなさんのドキドキが少しでも長く続き、
最終的にwに終わることを切に願います!

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※レポート内のドライバー略称は以下の通りです。

KOB=小林可夢偉
RAI=キミ・ライコネン
GRO=ロマン・グロージャン
WEB=マーク・ウェバー
VET=セバスチャン・ベッテル
HAM=ルイス・ハミルトン
BUT=ジェンソン・バトン