KOBのレースは、スタートの時点でorzでした。
残念ながら、3番グリッドには、サポート・レースの車輌が落としたオイルがあったのです・・・。
せっかく、ここまで良い流れだったのに、不運は続きます。。。
もっとも、急遽FIAにリクエストして、スタート位置をオフセットさせて欲しいと粘ったのですが、最大限の譲歩の中でも影響は避けられず、KOBはレッド・オフの反応こそ良かったのですが、マシンが全く進まず、T1進入までに後続車輌に飲み込まれてしまいました。
![GOODSMILERACING 広報ブログ](https://stat.ameba.jp/user_images/20120416/10/stgt/16/83/j/o0800053411918986256.jpg?caw=800)
こうして、レポートDAY2で言うところの「行くしか無いでしょう」作戦は、無に帰してしまいました。
それは、なぜか。
KOBの前でゴールすることになった数人のドライバーの戦略をレポートDAY2のクダリにあてはめて引用すると:
このP3で、トップ10に入ることが難しい状況であれば、タイヤの使用数を抑えて、できるだけ11位に近いところを狙って、残した新品のセットでQ3最下位の10位の車輌に対して有利にレースを運ぶといった戦略を考えることができます。→VET、SEN、MAL
間違いなくトップ10に入れるのであれば、プライムタイヤでQ1を突破して、オプションでQ2争って、Q3は状況を見てP9-P10程度しか行けそうに無かったら、Q3は中古のオプションで行って、新品タイヤを残したい・・・と、いうような事です。→GRO
というように、2種類のタイヤ温存戦略をとったドライバー達に、まんまとやられてしまったからです。
良いスタートをきったものの、1-3コーナーで行く手を阻まれたRAIもKOBと同じく「行くしか無いでしょう」作戦を無に帰させ、さらにはKOBと違って2ストップ作戦をとったがために、さらに下位の14位に終わってしまい、1ポイントを獲れたKOBとは対照的に酷い結果に終わっています。
名手のRAIをもってしても、、、です。
このように、ここ3年のF1レギュレーションは、このように予選4位から7位くらいが、もっとも「難しい」レース戦略を強いられる流れになってるのは、残念ながら、意外に知られていません。
我々のその痛さを、ひしひしと感じているところです。
また、ほぼ全車がまだセッティングを新ピレリタイヤに合わせ切れておらず、アンダーステアに悩まされて、タイヤかすをまき散らし、レース序盤からレーシングラインが1本になってしまいました。
ラップタイム差が2秒あっても追い抜くことが難しい程でした。
これにより、KOB、そしてKOBと同じ3ストップ作戦のドライバー達は思うように順位を上げられず、車輌が不調とは言え、レース巧者のALOですら3ストップで予選9位、レース9位という結果に終わっています。
ただ、悪いニュースばかりではありません。
KOBは予選P4、レース中の全車中のファステストラップを取るなど、スピードの証明として、2010、2011では不可能だったことを達成し、さらには10位に入賞して、開幕3戦中、2戦でポイント獲得に成功しました。
これは、チームが良くなって行くイイ兆候です。
この兆候を見逃さず、そして、そのプロセスを崩さずレースを重ねれば、しかるべきタイミングでイイ事が起きるものと思われます。
最後に、なんでKOBは2度目のタイヤ交換で柔らかい方のオプションを履いたのかと不思議に思われたかと思いますが、その理由はペースの良いWEBの後方に約9秒の隙間があったので、そこにKOBを落としてタイムの出る柔らかい方のオプションで、順位を上げようとした、というわけです。
では、来週も連戦のバーレーン、頑張ります!
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※レポート内のドライバー略称は以下の通りです。
KOB=小林可夢偉
VET=セバスチャン・ベッテル
SEN=ブルーノ・セナ
MAL=パストール・マルドナド
GRO=ロマン・グロージャン
RAI=キミ・ライコネン
ALO=フェルナンド・アロンソ