(2012年5月執筆)

先日、私は、アメリカに住む母とスカイプで話しました。昨年発生した地震(東日本大震災)まで、母は、毎週、最低一度電話をくれました。
地震の直後、電話をくれるのを殆ど毎日に増やした母。彼女は、当時、スカイプ使用を拒否していました。そもそも、彼女は、それが何かすらも理解できなく、ましてその使い方が分からないことが、母が抵抗した主な原因だったと思います。しかし、地震後、私がしばらくアメリカに帰国していた間に、使い方を教えました。それにもかかわらず、母はあまり前向きではなく、スカイプの使用に抵抗し続けました。
その後、私が2箇月、夏の特別授業を教えるために、中国の大学へ行ったときでした。私と母は、スカイプで連絡し合いましたが、あたらしい技術の採用に伴う技術的な難しさに加え、不慣れだったため、彼女はとても不便に感じたそうです。
でも、その時から9箇月の間で、母は変わりました。自分の画像を写しながら、簡単にスカイプで私に連絡できるようになりました。また、技術的な問題が再発するときも、今では自分で対処できます。スカイプのお陰で、私と母は、連絡を取る頻度が増えました。もちろん、母は、電話代を節約するだけではなく、私とのコンタクトも以前に増して密接になるというメリットを享受しています。
それでも、私の母は「古き良き時代」の話をする傾向があります。ちょうど、先日、母がテキサス州の旅行から帰ってきた後に訪れたデントン市。そこは彼女が育った1940年代、50年代のアメリカのままのように感じだと回想していました。若者も含めて、スーツ姿の人々が多く、伝統的なアメリカの価値観を持ち、住宅のベランダに国旗をつるすことで、誇らしげに自分の愛国心を示していたそうです。
私も、ある程度、母の考え方が理解できます。私も20年以上前に、初めて来日した経験を振り返ると、その頃のことを懐かしく思います。今でも、日本は、アメリカや他の多くの国より治安が良いし、住みやすいといえます。しかし、最近では、犯罪率が上がり、鬱病や絶望感を抱えた日本人が増えています。そうしたなかで、日本人の中の連帯感が薄くなってきている気がします。
もちろん、このような連帯感の希薄化など社会的な要素しか考慮しなければ、きっと日本の「古き良き時代」はまったく過去のものになってしまったと感じるでしょう。
しかし、技術的な要素を考慮に入れると、違う構図が浮かびます。今年45歳になった私は、いわゆる「若者」には分類されませんが(笑)、高齢者でもありません。それでも、私の子供のときに、現在、普遍的なものになった携帯電話やインターネットは存在しませんでした。
実をいうと、私が初めて見たテレビは、白黒でした。小学校6年の時には、現在、時代遅れとなっている手動式タイプライターで論文を打っていました。私が10代だった頃から、ビデオ・テープや有線テレビ、それからPC、インターネット、そして携帯電話が次から次へと、登場しました。
むろん、私でも、私の母の「スカイプの経験」のように、新技術を採用する初期段階で、技術な困難を感じ、心理的なストレスがあります。とはいえ、いったん新しい技術の使用に慣れてしまったら、反対に、その技術無しでいったどうやって生きていけばいいのかと思うほど依存してしまう傾向にあります。
これまで述べてきたことは、先日、現在勤めている東洋大学の図書館が購読する「Strategic Management Journal」という学術誌の論文をオンラインでダウンロードしたときに思いついたこです。20年ほど前に、イリノイ大学で勉強していたときに、同じ学術誌を閲覧するために、まず図書館まで歩かなくてはなりませんでした。それから学術誌が保管される場所を見つけ、欲しい論文を探さなくてはなりませんでした。しかし、現在、インターネットのお陰で、当時、1時間以上かかったこの作業は10分以下で完了します。もちろん、ずっと研究室に座ったままでデジタルの論文を入手することができます。
このように技術によって、全面的に私たちの人生やライフスタイルがより便利になりますので、技術革新は歓迎すべきものだとは言えるでしょう。
でも、会社はどうなっていますか。AmazonやeBayのように、インターネットや情報技術などを中心にして、大成功をおさめた会社があります。しかし、失敗した会社の方が遥かに多いでしょう。さらに悪いことに、そもそもいかにインターネット技術を事業や企業運営に活かせばいいかを理解していない会社も存在します。
誕生当初は、どんな新技術もそうです。新しいからこそ、試行錯誤を避けることはできません。
とはいえ、体系的に、新技術を活かす方法を模索しないと、成功する確率が低下してしまいます。それ踏まえ、私は自分の研究に基づき、以下のようなプロセスを提言したいと思います。
① まず、自社のビジネスモデルを分析します。会社の本格な商品は何ですか。それぞれの特徴は何ですか。どのように、顧客に付加価値を与えていますか。こうした質問を自問します。例えば、Amazonの場合、利便性を通して、顧客に付加価値を与えています。
② インターネット技術を活かして、それらの特徴を伸ばすことができますか。これまでに存在しない特徴の提供によって、その価値を増やすことができますか。この場合、このブログで以前紹介した「ブルー・オーシャン戦略」の考え方を有効に適応できるでしょう。
③ 顧客に付加価値を提供するアイデアを実現するための計画を立案します。さらに、少人数の社員を模擬顧客として利用し、実験をしてみます。
④ 本格的な計画の実施に取り掛かります。その場合、SNS (Social Networking Service = インターネットを通じて、人脈を広げていくためのオンラインサービスの総称) などのインターネット媒体を活用し、宣伝をすることが不可欠です。
⑤ 導入後3箇月で、その成果を検討します。その検証作業をもとに、インターネットの利用を通して、顧客に付加価値を提供する方法を適切に調整します。
5 Ways to Create a Business Model That Works
上記で述べたプロセスに従うために、自社のビジネスモデルを分析しなければなりません。今回は、ロンドン・ビジネススクールの准教授であるJohn Mullinsが自分の研究に基づき、開発した方法を紹介します。
これは、ビジネスモデルについての唯一の考え方ではありませんが、分かりやすく、かつ研究により検証されたものなので、信頼性が高いものです。Mullins教授によると、5つの質問に答えることで、適切なビジネスモデルが工夫できます。
私がその質問を下記に記しましたが、リスニングの練習として、リンクされる画像の「2分50秒」のところから、それぞれの基本質問に該当する追加質問や補足説明を確認してください。
Five Basic Questions for building a Business Model (5つの質問)
What’s my Revenue Model?
What’s my Gross-Margin Model?
What is my Operating Model?
What’s my Working-Capital Model?
What’s my Investment Model?
Follow-Up Questions and Supplemental Explanations (追加質問と補足説明)
How big is the spread between what I have to pay for what I sell and what I can get the customer to pay?
Do I have a lot of day-to-day operating costs?
There is the cash you need to get started as well as the cash you need to get to the point where you have adequate cash flow to cover your costs.
This part of the business plan is driven by the other four models.
Ideally, you would like to get your buyers to pay up front the way Dow Jones and other subscription news services do.
Who’s going to buy?
Why are they going to buy?
How much are they going to pay?
When are they going to buy?
On your supplier side, you would ideally like to pay them after you have sold what you sell.
エレベーター・スピーチ入門/我龍社

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このブログは、ジョーが執筆し、皆様にお届け致します。ジョーことジョセフ・ガブリエラは、2000年に来日したアメリカ人。格闘技ファンなら誰でも知てる、K-1ファイターのアンディー・フグ氏にそっくり!
1989年米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールを卒業。その後ペパーダイン大学を皮切りに、イリノイ大学、南フリダ大学を卒業。MBAを含め2つの修士号と博士号を取得しました。日米合弁IT関連企業、スイス系証券会社、米系銀行、そして日系外食企業など幅広い業界の勤務を通して様々なビジネス経験を積みました。趣味は、水泳、読書(村上春樹氏の大ファン!)、ピアノ、そして様々な国の言葉を勉強する事です。ちなみに、2年前から新たに中国語勉強に励んでいます!この記事についてのご質問、感想、また意見を歓迎します。また、共同研究者である杉本有造氏とともにコンサルティング業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。
ジョセフ・ガブリエラ 博士/MBA
東洋大学
gabriella@toyo.jp
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「世界のどこでも働ける日本人になろう」
「アメリカ・ビジネスの最前線を切る!」
「Venture Into Japan」
杉本 有造 博士/MBA
IES全米大学連盟・東京センター
(The Institute for the International Education of Students, Tokyo)講師
gpmalibu@yahoo.co.jp
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