ビッグデータ時代の到来 (ジョセフ・ガブリエラ) | Pepmalibuのブログ

Pepmalibuのブログ

こんにちは(^-^)このブログでは、アメリカ人と日本人の2人の博士号/MBAホルダーが、世界や日本で起こっている出来事に対する多元的な見方、アメリカの最新ビジネスや最先端の情報テクノロジーなどを紹介しています。どうぞよろしくお願いします!!

ビッグ・データ(大量なデータ)時代が要求する技能
$Pepmalibuのブログ-BigData


13年前に来日してすぐに、インターネット合弁会社に勤めました。それ以来、ずっと2011年の地震の前まで、会社の仕事を続けてきました。その間、時折、非常勤の講師を並行でしたこともありますが、時間がなかなかとれなかったため、研究を行いませんでした。ですので、今年、およそ15年ぶりに、本格的な研究スタートしたとき、そもそも、自分はな
ぜ大学院に進学し、教授の仕事を目指したか、その理由を思い出しました。
一言でいえば、考えることが大好です。数字や統計がとりわけ好きです。最近、大学の同僚と500人以上の学生のデータに基づいて、英単語の取得とTOEICの点数との間の関係を分析しています。
この研究は三つの部分に分けました。第一の部分は、前期の始りに行いましたので、その予備分析を完了しました。そこで、いくつの考えが思いつきました。まず、この種の研究は、サンプル数として500人のデータが必要となります。
第二に、そのため、その整理、管理や分析は思ったより大変です。先行研究として、英単語の取得についてのものがいっぱいある一方、我々が今回進めているような研究は初めてで、独自でもあります。したがって、そのまま、先行研究として利用できるものが存在しないことがわかりました。
第三に、ビッグ・データ(大量なデータ)時代になった今日、500人分の試験点数はデータ数としてはむしろ少なく、「「焼け石に水」のようです。並行して執筆しているブログ「アメリカ・ビジネスの最前線を切る!」で説明されたように、ビッグ・データとは携帯機器やセンサーのデータが、インターネットを通してリアル・タイムで伝達され、蓄積される大量なデータのことです。その結果、かつてないほど、消費者や企業を詳しく知ることができるようになったものの、分析が大変になりました。圧倒させるデータ量にくわえ、数字、画像など、データの種類が多いので、万能の分析方法は現在のところ存在しません。まさに、これから、より独創的な分析手法が要求されてきます。
では、具体的にどのような能力や技能が要求されるでしょうか。ビッグ・データを研究している米国の学者と実際に大量のデータを処理している企業経営者が、次のような技能の必要性に言及しています。

1. データに基づく、実験を行う能力
仮説を立てて、それを検証する分析が要求されます。統計学の授業で学ぶように、これには実験の設計、統計的標本抽出の知識ももちろんで、データの信憑性や結果の一般化の度合いを見極める洞察力も不可欠になりました。グーグルのような企業では、面接の際に、いくつのゴルフ・ボールが通学用のバスに入るか、ニューヨーク市マンハッテン地区には、下水道用のマンホールの蓋が何枚あるか、などが問われるといわれています。このような問いを、「フェルミ推定」と呼びます。正確に答えることが難しい数量を推論だけで回答する思考プロセスのことです。こうした質問に答える際に、それを導いた考え方、論理などを検討し、応募者の分析力を探っているそうです。

2. 数学的推論
僕が証券会社に勤めていたときに、接客を行う社員は、採用面接の前に、計算の試験を受けていました。当時は、お金を扱う証券会社なので、そうしていると思いました。しかし、ビーグ・データ時代になった今は、業界に関係なく、部門を問わず、社員全員に、ある程度、この数学的能力が要求されます。最低限、データの解釈や統計分析の含意を把握しなくてはいけないし、それに基づいてビジネスの判断をしなければならないので。

3. 全体像を描く能力
数字だけではなく、画像、音声の記録、文書も含めて、幅広い種類のデータを操ることにより、全体像を作成する技能がますます重要になっています。全体像を描くためには、集中的思考も発散的思考も両方とも駆使しなくてはいけません。これにはシミュレーションやデータ可視化のソフトが役立ちます。このような情報技術の道具の重要性を認識している一般消費財メーカーのP&Gが、組織の階層ごとに「デジタル・コンピテンシー」の一覧を作成しました。

4.データセキュリティ・機密保護
米国では、まだ大きな問題になっていないそうですが、大量のデータがアクセスできる従業員が、その会社に不満を抱いて退職するとき、いろいろな問題を起こす可能性は否定できません。もちろん、仕事を楽しんでいる社員も、間違って、大量のデータを漏らしてしまうこともあります。業務上、従業員に大量データへの必要なアクセスを許しながら、その悪用や過失による誤用などを防ぐ手段をいかに確保するかも大きな課題となっています。
上記にあげた技能がすべてではありませんが、ビッグ・データ時代に生き残るのには不可欠な能力なのです。能力の習得には時間がかかり、計画的な人材育成も要求されるので、企業として、いますぐにでも社員養成研修に乗り出すことが必要だと思っています。

英語塾
以下の記事がビッグ・データを管理する専門家である「Data Scientist = データ科学者」という新職を紹介します。 HBRの予告の纏めなので、無料ですが、本記事が有料となっています。

Thomas H. Davenport and D.J. Patil. “Data Scientist: The Sexiest Job of the 21st Century.” HBR Online Magazine.



この分野の第一著者ハーバード・ビジネス・スクール教授、トーマス・ダベンポート(Thomas H. Davenport)がリンクされたビデオで、データ・アナリティックス(data analytics)と呼ばれるビッグ・データの使い方について、いくつかの提案をしています。内容が簡潔で実践的なので、ビデオを見て、是非、御社で活用してみてください。


"Connecting Analytics with Decision Making"



エレベーター・スピーチ入門/我龍社

¥1,890
Amazon.co.jp


このブログは、ジョーが執筆し、皆様にお届け致します。ジョーことジョセフ・ガブリエラは、2000年に来日したアメリカ人。格闘技ファンなら誰でも知てる、K-1ファイターのアンディー・フグ氏にそっくり!

1989年米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクールを卒業。その後ペパーダイン大学を皮切りに、イリノイ大学、南フリダ大学を卒業。MBAを含め2つの修士号と博士号を取得しました。日米合弁IT関連企業、スイス系証券会社、米系銀行、そして日系外食企業など幅広い業界の勤務を通して様々なビジネス経験を積みました。趣味は、水泳、読書(村上春樹氏の大ファン!)、ピアノ、そして様々な国の言葉を勉強する事です。ちなみに、2年前から新たに中国語勉強に励んでいます!この記事についてのご質問、感想、また意見を歓迎します。また、共同研究者である杉本有造氏とともにコンサルティング業務も行っていますので、お気軽にご相談ください。


ジョセフ・ガブリエラ  博士/MBA
東洋大学
gabriella@toyo.jp
jjapan1802@yahoo.co.jp

「世界のどこでも働ける日本人になろう」

「アメリカ・ビジネスの最前線を切る!」

「Venture Into Japan」

杉本 有造  博士/MBA
IES全米大学連盟・東京センター
(The Institute for the International Education of Students, Tokyo)講師
gpmalibu@yahoo.co.jp

© 2013 Joseph Gabriella, Ph.D., MBA. All rights reserved. 無断複写・転載を禁じます。