アーケードスティックのお話・その48 アケコンの歴史について語る・その4 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

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当時のゲーメストには常に基板屋の広告が掲載されていたが、そのうちのシグマが家庭用コンパチのアケコンを出していた。最初は3ボタンのみだったのであるが、SFC版ストIIが発売されてからしばらく6ボタン用をリリースし、ケーブルを付け替えるだけでSFC、PCE、MDに使用する事が出来た。

 

これの2代目を買う事が出来たのであるが、当然アーケード用だけあって当時の家庭用のそれとは比較にならないほどのクオリティを誇っていた。これはおそらく画像検索すれば出るかと思うのであるが、確かにボタンとレバーの配置などは今からすれば微妙な感じではある。しかし、セイミツ製のパーツと金属製のガワを使用したその造り自体はアーケードの感覚そのままであり、遂にSFC版ストIIをアーケードクオリティでプレイする事が出来るようになったのである。

 

当然、PCEとMD用も買ったので、アーケードの移植が多い両ハードでも大変重宝したものである。しかし、当然いずれも6ボタンには対応していなかったので、後日発売されたHORIのマルチアケコンに変えてしまった。もちろん、6ボタン用のケーブルも発売されたのであるが、1本4000円ほどと当時の感覚で言えばバカ高く、買う事はなかった。

 

そのHORIのマルチアケコンであるが、さすがに定価6000円程度の代物だったので、ガワはプラスティック製であるし、ボタンもレバーもシグマのそれとは比較になるものではなかった。しかし、もう当時はスティックでプレイ出来ればなんでも良かったという感じだったので、実機をプレイしなくなるまでずっとそれを使っていった。

 

その時代が終わると、当然次はPSとSSである。私はPSの方を先に買ったのであるが、すでにHORIはファイティングスティックを発売していた。もちろん当時はAmazonなどなく、アケコンの入手性も良くはなかったはずなのであるが、運良く本体と同時に買う事が出来た。これも定価は6000円程度だったかと思うのであるが、ガワが金属製となっており、レバーもボタンも以前のものよりかは遥かに出来が良く、当時の自分からすれば十分すぎるほどの代物だった。

 

のちにセガサターンを購入した時も、運よくSS版のファイティングスティックを同時に買う事が出来た。当時はまだ格ゲーがゲームの主流でもあったので、自分が思うよりかは多く出荷していたのかも知れない。この2機種は、制御部分の基板を変えるだけで互換性があったので、のちPS版がボロくなってきたときは、安価なSS版を大量購入してそれにコンバートしたものである。

 

この頃は、各社がこぞってアケコンを発売していたのだが、自分はこのHORIで十分満足していたので、他に買ったと言えばバーチャスティックの新型ぐらいだったかと思う。これは一見良さそうに見えたのだが、ボタン配置がバーチャに合うようにレバーよりもかなり上に設置されているため、正直かなりいまいちな代物だった。

 

そして、忘れてはならないのがアストロシティのコンパネをそのまま発売した「バーチャスティックプロ」である。24800円と、今の感覚で言えば安いと言わざるを得ないのであるが、当時としては常軌を逸した価格であった。私は買う事はなかったのだが、あるお店に延々と箱のまま置いてあったのは記憶がある。