ファミコン誕生39周年・その1 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

7月15日と言えば任天堂ファミリーコンピュータが発売された日である。1983年、昭和で言えば58年の事であるが、その時点から39年前となるとなんと1944年、戦前の話となる。つまり、当時50歳前後ぐらいの人であれば、まだ戦争をリアルで語れたという事であり、それを思うと39年という月日の長さを実感する。

 

さて、周年を迎える度に行われがちなのが、「好きなゲーム」や「名作ゲーム」のランキングである。ファミコンソフトが出ていた期間は1983〜1994年であるが、主流が完全にSFCに移行したと言えるのが1992年なので、大体1991年ぐらいまでが本当に現役だった時代、と言える。

 

なので、大体10年弱ぐらいの話となるので、ファミコン世代の中に限ればさほどジェネレーションギャップというのはないのである。なので、ランキングなどが行われる際は、そこまで予想を逸脱した結果が出る事がないというのがまずある。しかし、それでも万人が納得する結果とはなかなかいかないものだ。特に、ファミコン史上最高のゲームなどはまだ議論が分かれる所だと思う。

 

売り上げだけをみれば、初代スーパーマリオブラザーズがダントツである。最近行われたランキングでも1位だったそうで、まあ初代スーマリが1位というランキングであれば大体の人は納得するかとは思う。しかし、確かに初代スーマリは万人受けしたゲームであるし、ゲーム自体の完成度も当時としては奇跡とも言えるほどのものだった。一説には前年にアーケードで発売された「パックランド」を参考にしたというのもあったが、実は似ている部分はあまり多くはなく、ゲーム性もかなり異っているので、実際それほどの影響はなかったかとは思う。

 

なので、前述のように初代スーマリが1位であれば確かに多くの人が納得する事は間違いないかとは思う。しかし、一番「好き」なゲームとなるとどうなるか。それも数的には多いとは思うが、正直「マリオ信者」みたいなのは多くはないのではないかとは思う。という訳で、発売当時からほぼ1位を独占してきたのは、売り上げ自体は劣る「ドラゴンクエストIII」であった。

 

ドラクエIVの発売当時はかなり評価が低く、Vと同様にその後再評価されたものなので、シリーズ全体の人気も長らくはIIIが圧倒的だった。ただ、IVとVのリメイクが素晴らしかったのに対し、IIIの最新版リメイクがやっつけ仕事気味だったのが後世の評価に悪影響を与えてしまったのはマイナスだった。そういう事情もあり、近年はIVやVの評価が高いというのもある。

 

それでも、ファミコン世代間の人気ではIIIが圧倒的である。私もそれには十分納得するし、ドラクエIIIがファミコンを代表するゲームであるのも間違いない。しかし、あえて言うならば、初代マリオが圧倒的なオリジナル感を出していたのに対し、ドラクエIIIはウィザードリィとウルティマというコンピュータRPGの根源を参考にしているという面で、オリジナリティに乏しい面があったのも確かである。