沙羅曼蛇2以外に覚えていたゲームと言えば「ストリートファイターZERO」などがあったが、これは町田のYOU2で一回だけプレイした限りだった。ゲーム自体の発表からはすでに1年ほど過ぎていた頃であり、「ヴァンパイア」を踏襲したアニメ調のグラフィックである事もすでに知っていたが、ストZEROならではの面白さがあまり感じる事が出来なかったため、前述のようにそれっきりで終わってしまった。
それでもたまにゲーセンには足を運んではいたのだが、そんな時地元のゲーセンにおいて意外なゲームを目にする事が出来た。それはあの「ストライダー飛竜」である。一部に根強いファンを持つゲームであったが、肝心のインカムは今ひとつであり、私がゲーマーになった1991年春の当時でほぼ見かける事のない幻のゲームと化していた。そして、CPSの場合は、古いゲームをカプコンに送り、新作にROM交換させられるというのが基本であったため、世の中に出回っている基板そのものもすでに希少であったのである。
と言う訳で、この時点で私はアーケード版を見た事がなく、忠実移植のメガドライブ版をプレイしたのみだった。そのMD版はアーケード版にかなり忠実な上、欠落していた一部BGMが修正されていたりとかなりの良移植ではあったのだが、当然完全ではないし、もちろんあの有名な音声も未収録であったので、いつしか本物をプレイしていたいと思っていた。
しかし、都内の有名なレトロゲームゲーセンでも見た事はなかったし、さすがにプレイするのは諦めていたのであるが、それだけにまさか地元にあるとは予想だにしなかったものだった。ただ、さすがにその時点でワンコインクリアを目指そうとも思っておらず、モチベーションもなかったので1度プレイしたぐらいだったかとは思うが、それでも本物を見れた事は貴重だった。
そして時は降って1996年9月、「極上パロディウス」のSS版の出来が良い事を知った私は、ようやくSSを購入した。すでに白サターンメインであったが、初期モデルの方がカッコ良いと思っていたので、あえて中古でそちらを買った。ちょうどHORIのファイティングスティックも売っていたので、一緒に買って行き、ソフトももちろんその極パロと、そしてSSの代表作である「バーチャファイター2」であった。
つまり、私がバーチャ2をまともにプレイしたのは、実はSS版が初めてだったのである。当時のスペックでは当然モデル2の完全移植などは不可能であったので、オリジナルからは大分簡略化されていたりするのであるが、幸か不幸かアーケード版を知らない私はSS版でも大満足の出来であった。と言う訳で、後日ようやくアーケード版をプレイしたのであるが、ここでようやくモデル2との圧倒的な違いを目の当たりにする事となったので、いくら次世代機でも移植が不可能な基板はあるのか、と実感したものである。