アーケードゲームを愛す・その47 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

実際、そのゲーメストはさわりぐらいしか読んではいなかったのであるが、それから時を経ずして相模大野のゲーセンにて沙羅曼蛇2をプレイする事が出来た。しかし、その時はあっさりと2面で終わってしまったのと、さらにゲーム的なインパクトも薄かったため、あまり印象には残らなかったのであるが、後日町田のいこいに通った際、大画面の沙羅曼蛇2が置いてあったので、2回目をプレイして行った。

 

こちらは1回目とは対照的に、緊張感を持ってプレイしたのが良かったせいか、あっさりと1周目の最終ボスまで辿り着く事が出来た。気がついたらギャラリーに囲まれていたので、そのプレッシャーに負けて2回目のプレイで1周こそ逃したものの、そんなアーケードならではの魅力に快感を覚えた私はちょくちょくではあるもののゲーセンに再び通うようになった。

 

また、「ナムコミュージアム」の成功をきっかけに、家庭用でレトロゲームが続々発売されて行ったのもきっかけとなった。もちろん、決め手となったのはやはり「グラディウス・デラックスパック」である。初代PS本体を購入したのをきっかけに、家庭用に関しては再度ゲームに目覚めて行った。4月頃にFFVIIの発売がPSで報じられ、また「鉄拳2」や「バイオハザード」などのミリオンヒットをきっかけとして、PSが徐々にシェアを広げて行った頃ではあるものの、SSもまだ元気であり、そういう意味でこの1996年という年は非常に家庭用が盛り上がっていた年ではなかったかと思う。

 

しかし、その反面、家庭用でも3D以外のゲームはほぼ完全移植が可能となった事からも、次第にゲーセンに行く存在意義が失われていった時代でもあった。まだ対戦という切り札があったし、以前ゲーセンではバーチャ2が盛り上がっており、さらにはそのSS版の出来がアーケード版には全く及ばなかった事もあって、まだ客足自体は遠のいてはいなかったものの、個人的にはもう家庭用でもお腹いっぱいと言う感じだった。

 

そして、4月には遂にゲーメストが創刊10周年を迎えた。3周年記念号の表紙において「よくぞ持ちました‼︎」というフレーズが飾った事からも、どれほど当時の経営状態が厳しかったかを伺わせていたものだが、3年どころか遂に10年である。今であれば10年ひと昔とは言え、当時の私の感覚で言えば10年と言えばかなりの月日だ。本当によく持ったものである。

 

と言う訳で、さすがに元読者の私もその号だけは買ったものである。実に1年半ぶりのゲーメストであったのだが、当然中身は大幅に変わっており、正直覚えているのは記念の付録ぐらいである。これには年表も載っていたのだが、ゲーム以外の事は何故かアニメの事がやたらと多く、アーケードゲーマーとアニメファンには親和性は薄いと思っていた私には違和感を覚えたものだ。