アーケードスティックのお話・その41 ファイティングスティックα | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

昨年8月に発売されたGG版を経て、今回ようやく無印版であるファイティングスティックαが発売された。正直、天板イラストと価格以外は変わる所がないと思ったので、一旦は躊躇したのであるが、昨今は一度品切れになると再販までにかなりの時間を要している印象なので、そうならないうちに、という訳で結局買ってしまった。


前述のように、GG版とはまるで変わった所はなく、もちろんHayabusaパーツの操作感も全く同じである。なので久々にαの感触を味わうだけで終わり、と思いきやすぐに大きな違いを発見した。それは、前作GG版とは異なり、切り替えスイッチがPS5、PS4、そしてPCとで全て独立していたのである。つまり、前作でもPS5対応と言いながら、実質は単なるPS4コンパチであったので、実はPS5専用タイトルなどではアケコンの使用が弾かれていたのだ。

 

しかし、今作では前述のように完全に独立している。つまり、これによってそれまでPS4用アケコンを弾いていたがPS5ゲームも、このアケコンで完全にプレイ出来るようになったと言う訳である。もちろん、アナログレバーが必須なゲームだとどうしようもないし、PS5オンリーの格ゲーというのも出てはいないはずなので、今ではそうそう大きなアドバンテージはないのであるが、それでもPS5に完全公式対応したという意義は大変に大きい。

 


なので、前作を所有している人にとっても、まだ買う価値はあるという訳である。もちろん、それ以外の機能に変わる所はないので、PS5完全対応が必要ない人にとっては様子見でもいいかも知れない。まあそれでも、これまでの既発アケコンの長所を大きく研究した機能性は、歴代でも最強クラスと言っても良いかも知れない。

 

なので、ここではあえてネットで触れられている短所を挙げていこうと思うが、まずレバー側のスペースが狭いという事がまず挙げられる。これは確かにそうであり、かろうじて左手が天板に乗っている格好とはなるものの、やっぱりもう少し広ければ左手が完全に安定するのに、と思う事はある。これまでのHORIのアケコンは全て左側に余裕があったのに、何故これだけ狭くしたのかは分からない。左右にもう1センチずつでも広ければ、機能性はもちろん見てくれも良くなったと思うので、これは謎である。

 

また、私は机置きが好みなのであるが、その場合で長時間プレイしてると、手の付け根が少し痛くなってくる。レバーと異なり、ボタン下のスペースがかなり広く取られている分、それ以外のアケコンよりも手首が角に当たりがちになってしまうのが要因だと思われるが、これは結構私的には痛い所ではある。

 

しかし、一番の問題はやはり今なおこだわり続けるHayabusaパーツであろう。こちらは2016年末発売の、RAPV2017からまるで変わっていないと思われるので、HORIも一応自信作と思っているのかも知れないが、ゲーマーからは今なお賛否両論である。「斜めに入りにくい」というのが一般的な印象らしいのだが、個人的にはそれよりも目一杯倒した時の「ゴツン」という感覚が未だに気になる。これが三和電子やセイミツには存在しないので、これがHayabusaレバー使用時にとても気になるのだ。


なので、この「ゴツン」や「ガコガコ」感が改善されればかなり良くなるはずなのだが、今なおそのままである。まあ、仮に改善されたとしたら、三和とかなり似たような感じ、悪く言えばさらにパチモノ感が強まる懸念があるのかも知れないが、という訳で多くの人は三和に換装してしまうだろう。

 

実は私もαが2台持ちになるとしたら、片方を三和に換装してしまうつもりでいたのであるが、多少硬さは感じたとは言え割と普通にプレイ出来るし、また三和を使いたければ他のアケコンを使えば良いだけなので、現時点ではそのままにしている。まあそんな欠点もあるとは言え、全体的な作りは現行最強レベルだとは思うので、デフォルトで三和じゃなきゃダメ、と言う人以外ならお薦め出来る。