アーケードゲームを愛す・その28 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

私が初めてマルゲ屋に足を運ぶ直前、「ゲーメストアイランド黙示録」なる増刊号が発売されていた。要は、創刊号からのゲーメストアイランドをまとめたものである。これにゲーメスト編集部周辺の詳細な地図が載っていたので、これを参考にして持っていったのだ。

 

なので、店を訪れた後は、当然の事ながら周辺のゲーセンを訪れていった。当時、ゲーメスト編集部員が行きつけとしていたのは、「ジャックアンドベティ神田店」である。JRのガード下にあるゲーセンであり、「電車が通る度に画面の色が変わる」と謎の解説があったのだが、まさにその通りであり真上を通過する度に画面が変色していた。

 

ただ、ここは正直めぼしいゲームがなかったので、また別のゲーセンに足を運んだ。そこにはなんとゼビウスがあり、おそらく8年ぶりぐらいのプレイとなったと思う。ここでは13面、いわゆるバックゾシーの所まで進めたのだが、さすがに幼少期と比べたら腕が上達している事を実感したものである。

 

そして、前に触れたように、翌年1月に再び足を運び、その帰りに初めてストIIダッシュターボをプレイしていった。ゲーセンでストIIをプレイしたのはかなり久々だったのであるが、これが予想以上に面白かったおかげで再びこれ目当てにゲーセンに行くようになったものである。そしてこの頃、神奈川県秦野市に存在した「ゲームセンターコパIII」へと手紙を出した事がある。もちろん、返信用封筒を入れてのものだったが、後日常連の方から返信を頂きようやく足を運ぶ事が出来た。

 

この時、奇遇にもグラIIとIIIが置いてあったのであるが、もしかしたら自分がそのファンだから気を利かしてくれたのかも知れない。何故そう思うかと言うと、初めて行った時にしか置いてなかったからである。そして、初めてゲームセンターのコミュニケーションノートに記入したのもこの時であった。ハイスコア掲載店にはほぼ置いてあるというノートであるが、当時私の地元では一切見かけた事がなかったので、初めて拝見した時は感動したものである。

 

しかし、 最寄りの東海大学前駅までもそれなりに時間がかかるのに、さらにここから20分ほど歩いた急坂の途中にあるのだ。なので、さすがにゲームをプレイするためだけにここに来る事は難しく、数えるほどしか通う事は出来なかったが、それでも未だ思い出深いゲーセンのひとつである。そして、ゲーセンと言えば繁華街にあるというイメージが強いが、このゲーセンは完全に住宅街の中にポツンと存在していたため、そのミスマッチも印象的だったものである。