アーケードゲームを愛す・その29 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

そして、1月にマルゲ屋を訪れた際、たまたま餓狼伝説2の大会が行われていた。これはネオジオの項でも触れたと思うが、その時点で全く餓狼2と言うゲームはプレイした事がなかったので、正直キャラすらも良く分かっていなかったのである。覚えている事と言えば、舞のムササビの舞がステージ限定と言う事で使用禁止であったので、相手側のステージになるまで何度もリセットしていた事、そしてジョー東のスクリューアッパーが出た時に大歓声が起きた事ぐらいだろうか。

 

ゲーメストのプッシュもあってか、この餓狼2はネオジオの筐体のみではなく、単独の筐体にも普通に置かれていた。なので、私もようやく重い腰を上げてネオジオのゲームをプレイしていったのであるが、この餓狼2はストIIとはまるでコンセプトが異なる独特のゲーム性を持っているため、あっさりと終わってしまったものである。もちろんCPUの難易度自体も高く、まともに勝ち抜くためにはパターン化が必須、特に投げはめに準じる「ライン移動投げ」が必須である。

 

しかし、まだ餓狼2にはまる事はなく、相変わらずストIIダッシュターボをプレイしていた。そして、その頃に公開されたのがリュウ・ケンの究極奥義とも言える「小技キャンセル技」である。これは一部のしゃがみ小技が出ている最中に、立ってからのパンチボタンを同時押しすると、小足の戻りがキャンセルされてすぐにアッパーが出るというものである。

 

つまり、小足払いが入った瞬間にピヨリ確定であり、これによりリュウ・ケンの起き上がり攻めのバリエーションが一気に増加、相手に対して圧倒的なアドバンテージを得る事が可能となったのだ。見た目的にも非常に格好良く、元々ダイヤグラムの相性が良かったのに加えて、これによりさらにプレイヤー人口が増えていく事となった。

 

一応、この小足キャンセル自体は初代ストIIから可能だったのであるが、発見され実践されたのはターボからである。当然、私も必死で練習したのであるが、実は細かい指の動きが苦手な私はなかなか習得する事が出来なかったものである。その後、ようやく出来るようにはなったのであるが、すでにターボの全盛は過ぎており、さらに次作のスーパーでは完全に排除されてしまっていた。

 

そして、「ナイトストライカー」のサントラをきっかけとして、ゲーム自体もプレイしてみたくなっていった。ゲーム自体の評価も極めて高く、あの「ザ・ベストゲーム」でも4位だった事からもそれはお判りいただけるだろう。もちろん、発売時期的に有利に働いたとはいえ、それでもあの初代グラディウスを上回る順位であり、さらにシューティングゲームでもある。興味が沸かないはずがない。

 

ただ、インカム自体はそうでもなく、1993年当時で置いてあるゲーセンは皆無であった。一度、初めて後楽園ホールを訪れた際、そこに行く前に「ハイテクノーベル神保町」に寄った事はあったのであるが、すでに撤去されてしまっていた。そんな時、かのミロード本厚木店のCD屋に寄った時、なんとキングレコードから発売された「ナイトストライカー」のビデオを発見したのである。少々高額ではあったものの、全面オールパシフィストプレイ収録、と言う究極の内容から、それだけ出して買う価値は十二分にあり、その時点で未プレイながら買ってしまったのである。