同じ頃、カプコンから発売されたのがキャプテンコマンドーである。いわゆるファイナルファイトタイプのゲームであり、当時はFFクローンが大量発生していた時期であったが、さすがに本家カプコンだけあってその出来は素晴らしかった。このゲームの最大の売りは4人同時プレイが可能という事であったが、当然専用筐体のみで可能だったため、プレイ環境は極めて限られていた。よって、ほとんどの人は最高でも2人同時プレイが限界であっただろう。
その分、FFよりもキャラクターが小さめであり、その辺りはゲーメストでも酷評された部分があるが、まあ4人同時を前提という時点でそれは仕方のない事だったと言える。ゲーム自体はFFよりも豊富な武器が使え、また未来世界が舞台だけあって突拍子もない攻撃をしてくる敵も多く、FFとはまた別の面白さがあったものだ。しかし、やはり難易度は高く、連コイン前提のバランスとなっていたため、例によって2面ボスのシュトルムJr.が壁となっている。
実際、倒すだけであれば、ジャンプを先読みしてパンチを繰り返していけば割と難なく倒せるのであるが、当時の私はそれに気づく事が出来ず、ほとんどの場合でここで終わっていた。また、最も使いやすいのはリーチが最も長く、必殺技中唯一動けるジェネティーなのであるが、頑なに主人公のキャプテンにこだわってしまった事も、先へ進めない要因のひとつだった。
この手のゲームは、ゲームオーバーになってもある程度継続して練習する事が必須であるのだが、元々私はコンティニューというものが好みではないので、あくまでワンコインに拘った。と言う訳で、2面がようやくだった私は相変わらずストIIが中心だった。それなりに様々なゲームが出ていたとは言え、やはりこの1991年という年はストIIが圧倒的に強く、他のゲームはもはや相手にならなかった。もちろん、時間が過ぎればストIIアンチ的な人も出てきた事は確かなのであるが、圧倒的に少数派であり、ほとんどの人たちはストII以外は見向きもしていなかったのではないかと思う。
なので、私的にはストII以外では、相変わらずパロディウスだ!など過去の名作をプレイしているぐらいだった。この秋の時点で、本厚木のグラディウス2作は消えていたかと思う。初代の方が長く残っていたのであるが、一度だけノーミスで7面まで行けたものの、そこで全滅してしまい、初のシューティングワンコインクリアは儚く消えてしまった。初代であればやり込めば十分クリア出来る難易度であっただけに、非常にもったいなかったと思う。