アーケードスティックのお話・その35 公館快打大搖俱樂部Part2 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

当たり前だが、大きいものは小さいものより重い。なので、安定性と重量感が重要なアケコンにおいて、基本高級機は大きいめのものばかりである。しかし、基本的には両手を置くスペースさえ十分あれば良いので、あまりにも大きいものは邪魔である。膝置きメインであれば大きい方が安定感が増して良いのであるが、私のように家で机置きメインであるとRAPぐらいの大きさで十分と言える。

 


しかし、一応RAPは上位機種に入るとは言え、樹脂製という事もあって軽く、高級感に乏しい。高級アケコンが何故需要があるかと言えば、もちろんその剛性感などもあるのだが、最大の理由はやはり所有欲を満たしてくれる事、そしてそれによるモチベーションの増加である。一種のプラシーボ効果と言えるのかも知れないが、やはりアケコンはゲームと自身を繋ぐ唯一の接点であるだけに、それだけお金を費やす価値はあると言えるのだ。

 

そんなコンパクト性と、重量感、そして所有欲を満たしてくれるのが、この公館快打大搖俱樂部製のアケコンという訳だ。早速その紹介といくが、やはり設計自体は数年前のものであるため、見た目自体は極めてオーソドックスである。当然、開閉やケーブル巻き付けなどの独自のギミックもない。そんな古さを補ってあまりあるのが、前述の重量感と安定性である。RAPとほぼ同サイズながら、完全スチール製というガワにより、3.4Kgもの重量を誇っている事から、安定感が半端ないのだ。

 

底面は、旧PantheraやTE2+のよう、一面完全に滑り止めである。しかもかなり分厚いので、膝置き時に冷たく感じる事もまずない。なので、パーツの換装は初期RAPや、初期TEのように天板を開けて行う事になる。もちろん、天板アートワークの交換も可能なので、テンプレートさえあれば好きなものに変えられる。

 


そして、最も重要なガワの剛性感と設計である。ビュウリックス筐体を基本としているので、ボタンの位置がかなり下に配置されている。しかし、良い感じで傾斜がついており、ちょうど掌の下の部分がそこに置ける形状となっているので、私的には非常にやりやすいのだ。スチール製なので触感も良いのであるが、少し冷たいのが欠点。

 

そしてそして、私が最も重視するのがレバーの感触である。実はデフォルトでは三和電子の静音レバー、かつ着脱式のシャフトが搭載されている。現在の高反発ではなく、通常の静音なので私的には昔家庭用であった光学式レバーのイメージであり、操作感覚に若干乏しい部分があったため正直違和感があった。着脱式もねじ回しのオーソドックスなものである。私はいずれも必要なく、通常の三和電子レバーによる操作感覚が知りたかったので、購入2日目にして交換した。

 


スチール製かつ天板も厚めなため、Panthera並を期待したのであるが、実際は現行RAPにかなり近く、マイクロスイッチのカチカチ音がほぼナチュラルで響く感じであった。正直、私的には期待はずれと言わざるを得なかったのだが、この感覚に関してはガワの材料よりも作りの方が重要、という事を改めて実感した。なので、この部分を重視するのであれば、現行ではQanba Obsidian or Pearlの方がオススメである。

 

なので、すでに高級機を所有しているのであれば、わざわざ改めて買う必要もないかも知れない。このアケコンを必要とする人は、PS4、Xbox360, One, XSを所有しておりかつまだひとつもアケコンを持っていない人だろう。また、Facebookのページから現地通販でも購入でき、こちらは色々カスタマイズ可能でさらにおそらく日本で買うより安いだろうから、オリジナルのアケコンが欲しいのであればそちらから買うのも手である。しかし、今のところ繁体中文のみであり、日本語はもちろん英語も存在しないので、翻訳を駆使していく事が大切である。