PSが初出ではないものの、PS版への移植をきっかけとして爆発的ブームを巻き起こしたゲームのひとつと言えば、やはり「ときめきメモリアル」が挙げられると思う。正直、私は興味がありつつも、最初のうちはそのゲーム性からどうしても抵抗があったのだが、ナイナイの岡村さんもプレイしているという事で、まあいいか、という感じでプレイしていった。
ただ、私が最初にプレイしたのはSS版だった。それでどハマってしまったのだが、しばらく経ってPS版も購入していった。本編だけではなく、派生作品もPS版をメインとして展開されていったのがその理由であったかと思う。SS版と比べると処理速度にもたつきがあり、テンポは悪いのであるが、音楽や音声は完全にPS版が上回っており、もちろんメモリーカードさえあればいくつでもセーブが出来る、しかも消えないというのもあるので、総合的にはやはりPS版であろう。
そして、1997年からはドラマシリーズが展開されていった。こちらはマルチプラットフォーム展開がなされていったが、私が選んだのはやはり本編のBGMや音声のこともあってPS版だった。まあ実はこれに関してはSS版も大差はなかったのだが、やはりセーブの安定性を考えたらこの頃はPS版を選択するのが無難だった。
そしてそして、1999年11月には4年越しの続編となった「2」が発売された。こちらも特別限定版がどうしても欲しかったのだが、朝一で近所のお店に向かった所無事に入手出来た。同じ時、案の定秋葉原においては行列が出来ており、当日のトゥナイト2でも報道され、今でもYouTubeで見る事が出来る。
実にCD4枚組、ほぼ3GB弱の大容量を使用しているという、ムービーだらけのゲームを除けば当時最も数枚組CDを最大限に使用したゲームであったかも知れない。こちらのヒロインは前作の難攻不落とは対照的で、最初から主人公に好意を抱いているというなんとも都合の良い仕様である。その代わり、前作の藤崎詩織的なラスボスが、年上の近所の幼馴染、しかも先生という形に置き換わってはいるのだけれども。
売り上げ自体は前作以下だったそうだが、洗練された女の子のグラフィックは非常に評判が良く、さらにヒロインの光も大人気だった事から、初代並にキャラクター展開が大成功していった。PS2で発売された3が大コケしてしまった事もあり、結局キャラクター展開はいつまでも初代と2が中心であり、おそらく全般的にときメモグッズが最高潮であった頃だろう。
また、実際に女の子が名前を話してくれる、EVSというシステムも革命的であったが、初代PSの性能では1人に喋らせる事が限界であった。メインの2人以外は「アペンドディスク」なる雑誌付きのディスクを買う事での対応となったが、個人的には全キャラクリアした後は延々光狙いに終始したので、一度も買う事はなかった。