ネットやYouTubeでよく見かけるランキングとして、ゲームミュージックがある。これは極めて主観的なものであり、さらにすでにゲームの歴史自体が40年近いため、もはや全世代が納得する順位付けというのは不可能に近いと思われる。しかし、その中でこれは当然だよな、というランキングも存在する。それはかつて2chで行った、「みんなが決めるアーケードゲームBGMランキング」である。当然の事ながら、1位は「ニンジャウォーリアーズ」の「Daddy Mulk」である。
当然、リアルタイムの1988年のゲーメスト大賞のVGM部門においては、ゲーメスト大賞のグラディウスIIを抑えてニンウォリが1位を獲得した。ニンウォリはダライアス筐体であり、当時のテーブル筐体よりも遥かに音が聴きやすかったというメリットこそあったとは言っても、それでもVGM本来の素晴らしさは否定のしようがない。その中でも突出していたのが、1面と6面で流れる「Daddy Mulk」である。個人の好みが大きいVGMの中でも、この曲を否定するゲーマーなどは存在しなかっただろう。それぐらい、今なおアーケードゲーム史の中でも燦然と輝くほどの傑作なのである。
次点として、これもまたVGM史上屈指の名曲であるアウトランの「マジカルサウンドシャワー」が選出された。こちらもあまりにも有名な曲であり、2位というのは誰しもが納得する結果だろう。こちらも大型筐体でVGMが聴きやすいというメリットこそあるとは言え、VGM本来の美しさは誰もが認めるクオリティだ。しかし、これほどの名曲であっても、やはりDaddy Mulkには勝てないのである。という訳で、少なくとも1990年代ぐらいまでのゲーマーであれば、「Daddy Mulk」がVGM史上最高の名曲、という認識は間違いなく共通のものなのだ。
なので、当時のゲーマーからアンケートを取れば、ほぼ間違いなく1位が「Daddy Mulk」、2位が「マジカルサウンドシャワー」となり、以下は時代を代表するゲームが続々続いていくだろう。私はグラディウスの大ファンであるが、それでもこの上位2曲には敵わないという認識だ。そして、グラディウスシリーズの中での屈指の名曲、そして代表曲とされるのは、やはり初代の1面である「Challenger 1985」だろう。家庭用とPCへの移植が半端ないグラディウスシリーズなだけあって、曲自体の認知度で言えば上位2曲よりも上であろう。しかし、こちらも伝説的なVGMなのであるとは言え、それでもその2曲には及ばないというのが通例である。