香港におけるジャッキー・チェンの存在。 | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

先ほど、かつて電波少年でヒッチハイクを行なっていた香港人であるチューヤンがレディーファーストについてツイートしていた。それに関して、何も知らない彼の日本人フォロワーがこともあろうにジャッキー・チェンの名前を出してしまい、気まずい雰囲気となってしまったのであるが、それは当然である。言うまでもなく、香港ネイティブであるはずの彼は完全に中共サイドの人間であり、現地では共産党の犬とまで揶揄されているほど香港人からは目の敵にされている存在なのである。

 

日本ではまず香港自体に興味がある人が少ないので、香港と言えばかつて日本でも絶大なる人気を誇った彼の名前を出す人は未だに多い。なので、日本に滞在している香港人は、香港人と分かる度に未だに何も知らない人から彼の名前を出される事が多いとの事であるが、はっきり言って迷惑な事この上なく、気まずい雰囲気になるのは確実なので絶対にやめていただきたい。

 

もちろん、私は香港に初訪港する前から香港大好きだったので、当然彼が香港でどのような存在かはすでに知っていた。その後、何人もの香港人と会う事となったが、当然彼の名前は一度も出した事はない。批判的な意見を出した事はあるかも知れないが、少なくとも彼の事が好きだとか、映画についての会話は一度たりともした事はない。無論、前述のようにそれをしてしまったら険悪になる事間違いないし、そもそも私は現在の香港を彼のイメージでは全く見ていないからでもある。

 

まあそんな私も、全部とは言わないまで彼の代表作はある程度見ているし、当然作品に罪はない。しかし、そんな私であっても彼のあまりにも中共よりなスタンスは何故?とも思うし、香港人の怒りを買うのも当然だとも思っている。もちろん、大陸は超巨大なマーケットであり、連中を敵に回すといくら香港人でも干されるのは当然なので、ある程度は仕方のない面もあるのであるが、彼の場合はその辺りが露骨であり、かつ今なお最も著名な香港人の1人でもあるので、目立ってしまうのも仕方がない。まあ、とりあえず結論としては、共産党員以外の香港人、つまりまともな香港人の前で彼の名前を出すのはタブーという事である。