英語に関しての質問 in Quora | ONCE IN A LIFETIME

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フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

いつ頃からだったか覚えてはいないが、Yahoo!知恵袋のグローバル版とも言えなくもないQuoraから定期的にメールが来るようになった。その中で日本人から目立つ質問と言えば、「なぜ日本人は英語が下手なのか、なぜ中高と6年間も英語を勉強しているのにほとんどの人が話せないか」と言うものである。

 

学校における英語教育に関しては以前にも触れたが、改めて私の結論を述べると、「英語をマスターするには香港のような英語中学のように学校言語を英語にしない限り、実用的レベルで身につける事は非常に困難なので、限られた授業時間内において最も早く英文を理解出来るようなカリキュラムを組み立てている」である。

 

まあ、それでも身につかない人はつかないので、それが失敗ではないのか、と言われたら否定も出来ないのであるが、よくよく考えて欲しいのは、「週5時間の授業でも身につかない」のは別に英語に限った事ではないと言う事である。もし、授業を受けるだけで全ての教科が身につくのであれば、クラス全員がその分野のマスターになれる訳である。しかし、国語も数学も、卒業したら皆が皆その道のエキスパートになれているであろうか?決して否である。

 

もちろん、小学校高学年ぐらいから、多くの人たちが塾などにも行き始めるので、そのあたりから勉強時間に個人差が出てくるのは確かである。しかし、これを言ったらおしまいではあるのだが、やっぱり塾に行ったからって皆が皆秀才、テストで満点を取れるようにはやっぱりならないのだ。この辺りの件に関しては非常にシビアな部分に触れざるを得ないので、あえてそれ以上は踏み込まないようにはしていくが、そのあたりの事を考えたら「6年間も勉強するのにマスターする事は出来ない」のは決して英語だけではない、と言う事だ。

 

なので、なぜ毎回英語だけが槍玉に挙げられるのは不思議で仕方ないのだが、まあ先進国であるにも関わらず英語の成績がダントツに低い、と言うのが国民の意識としてあるのだろう。しかし、別に日本人だけが苦手な訳ではないし、同じく大国であるはずの中国やロシアなどは英語が通じない国の筆頭であるし、ブラジルを除くラテンアメリカの共通語は完全にスパニッシュである。そして、英語を第2言語として操れる人々は世界で20億人弱ぐらい、との事であるが、逆に言えば単純に50億人以上は話せない、と言う事にもなる。まあ、超単純に考えて四人に一人ぐらいは話せる、と言う事にもなるので、日本語の話者と比べたらそれは比較にならないのではあるが、まあとりあえずどこに行っても英語は通用するほど無敵の言語ではない、と言う事だ。

 

それでも、前にも触れたように、世界中の人間が集まるような場所においてまず話される言語といえば、やはり英語である事は間違いない。そういう場所に赴く機会がなくとも、Wikipediaなどを見ても分かるように、英語版のウェブサイトは日本語やその他の言語と比べても質・量ともに圧倒的である。つまり、単純に英語を理解出来ればそれだけ知識を向上出来ると言う意味でもある。日本はもちろん、香港や台湾などでも「英語話者は頭がいい」と評価され、一目置かれがちになるのだが、前述の説明からそれは一応根拠がある事なのだ。

 

まあ、そうは言っても、日本人はもちろんの事、漢字文化圏のネイティブ話者が成人後に英語をマスターするのは並大抵の努力では済まない事なので、簡単な道のりではないのであるが、それでもリターンは半端なく、良い事の方が圧倒的に多いので、それだけのお金と時間を費やす価値はあるとは思う。