初ウーバーイーツ | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

初めてウーバーイーツを試してみた。と言っても頼む方ではなく運ぶ方である。登録自体は町田で始まった直後ぐらいにすでに済ましてあったのだが、まだ当時は都心部以外での認知度が低く、ほとんど注文も入らない状態だったらしいので、それで躊躇してしまい試す事はなかった。

しかし、その後どんどん範囲が広がり、遂に我が地元である神奈川県の県央地区までもがカバーされたので、さすがにそのうち走ろうか、とずっと思ってはいたのであるが、今日のコロナの影響で配達員が爆増、完全に供給が需要を上回っている状態となってしまったので、相変わらず走る事はなかった。

 

しかし、今年に入ってからの再度の緊急事態宣言の発令により、再びフードデリバリーの需要が増えた事と、私自身の生活にも色々あったおかげで、とうとう地元において初配達員を行った。配達の詳細に触れても仕方がないので、いきなり結論から上げていくが、正直想像以上に楽しめた。

 

私の場合は普段乗りのTREKのクロスバイクFX7.3と、以前ヤフオクで購入した2015年モデルの同じくTREK EMONDA ALR5を所有しているのであるが、利便性を考慮するのであれば前者がベストであり、後者は普段使いには全く向かない。前傾姿勢にもなるので、バッグが傾くというマイナス面もある。しかし、あえてここはスピードと、長距離走行の快適性を考えてロードバイクにした。そして、その選択は正しかった事になる。

 

ぶっちゃけ、最初はアプリの使い方も、現行の最新版バッグの使い方すらおぼつかなかったので、ちょっと手間取ってしまった面もあったのだが、それをクリアしてからはすこぶる順調だった。ただ、最初は軽く2時間ぐらいやって帰ろう、と思ったのであるが、結果的にはそのまま3時間ちょい、初日ながら6件もの件数を配達してしまった。

 

その要因としては、意外にも中毒性がある事だ。単純な工程の繰り返しなはずであるが、ありとあらゆる店からオーダーが入るため、まずそこに向かうだけでも何故か楽しい。知らない店であればまずはそこを探す楽しみがあり、知っている店であればひたすらラッキー、と言った感じでどっちが来ても楽しいのだ。

 

もちろん、土地勘はバリバリにあるとは言っても、お客様の自宅はもちろん現時点では全て知らない場所だ。つまり、これらの工程が全てゲームをクリアしていくような感覚なのである。そして、前述のように私の場合はロードバイクだ。つまり、単なるサイクリングに加え、前述のゲーム的要素までもが加わる訳である。これで面白くない訳がなく、正直「これでお金貰っていいの?」と罪悪感を感じてしまったほど、それらの要素全てが楽しすぎるのだ。

 

もちろん、自転車である以上、基本渋滞も一通も関係なく、道を間違えた所でいつでも修正出来る。そして、ロードバイクはちょっと漕げば簡単に30キロ、イコール原付の法定速度ぐらい簡単に出せてしまう。そして、渋滞も関係ない。エンジンは己の体力が全てだ。さすがに坂では不利だが、このようにロードバイクである限りは原付と同等、もしくはそれ以上に配達が速く可能だ。これらの要素も完全に自分にとっては追い風だった。

 

もちろん、前述のように体力が全てである以上、それが切れては走る事は出来ない。しかし、疲れた場合はすぐにオフラインにすれば一瞬で休憩だ。このように、完全に自分の好きなタイミングでオンオフに出来るというのも、やっていて実に凄いシステムだな、とも思ったものだ。

そして、もうひとつ驚いた事としては、現在の最新のウーバーバッグが実に背負って快適だった、という事も挙げられる。一昨年に登録した際に届いたバッグは旧型で型崩れが激しい最も出来の悪い世代であったので、数ヵ月前にAmazonで公式の最新型を購入したのであるが、これが実に出来が良いのだ。

 

バッグの使い方なども色々調べたのであるが、なるべくではあるがやはり荷物は少なくしたい。なので、よくある新聞紙やタオルなど詰めもせず、そのままで行ったのであるがそれでも全く問題なかった。銀色の敷居が実に使いやすく、この置き方を調節する事によって、マックやスタバなどの飲み物もこぼれないように完全に固定する事が出来たのだ。

 

3時間も走るとは思わず充電は一切していなかったため、終わった時にはバッテリー容量が増加していると言われるiPhone12ProMaxでさえ残り25パーセントと、その点はやはり常時モバイルバッテリー使用が前提とは感じ、それが次回への課題と言った感じだった。

 

もちろん、ロードバイクはスピードが出る代わりに、常に周りには気を配らなければならないし、ウーバーのバッグを背負っている以上、私がルール違反をすれば当然地元民からのウーバーへの風当たりも強くなる。その点は今後も常に気を付けなければならない事だろう。私がこれまでやる気が起きなかったのも、都内でマナーの悪い連中を散々見てきた事も大きな理由であったからだ。

 

ぶっちゃけ、やる前はそのイメージもあったし、またよくもまあこんな単純作業を続けてられるな、とも思ったりもしたのであるが、いざ自分がやってみると十分にその理由が理解出来たものだった。まさに、百聞は一見に如かずである。万人に勧められるものではないかも知れないが、ロードバイクで軽く50キロ、100キロ走れるような人であれば絶対にお勧めしたい。これだけ自転車乗りに向いた仕事は他にはそうないだろうから。