香港のマクドナルド・その2 | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

前回触れたビッグンテイスティ以外にも、これまでハマった香港独自のメニューは山ほどある。まず私がハマったと言えば、コーラとファンタオレンジのシャーベットである。日本でも、都心の一部のセブンイレブンで似たようなメニューを購入した記憶があるのだが、これもちょうどそんな感じである。これが本当に美味しく、今でもこれを買い求めてしまうものだが、詳しい事情は知らないがこれ専用の機械のみを使って作成されるので、これまで限られた店舗でしか購入した事がないのである。覚えている限り、Aberdeenと、Nathan RoadのYau Ma TeiとMong Kokの間、そして私の好きな長洲島のフェリー乗り場の目の前にあるマックである。

 

そして、一番興味深い話として、日本発の限定メニューが数ヵ月遅れて香港に輸入される事がある、と言う事だ。例えばエビフィレオなんかは私が一時期かなりどハマったメニューであるが、数年前に英語名がEBIのまま直輸入されていた。二つ存在し、ひとつは日本と全く同じソースを使用したもの、もう一つは香港オリジナルだ。もちろん後者を注文したが、正直具体的な味自体はあまり記憶にない。

 

それ以外では、日本では定番中の定番であるテリヤキバーガーが、Shogun Burgerと言う名前で発売されていた。通常のテリヤキと、確かもうひとつオリジナルの味の物が販売されていた記憶があるが、これは当然日本と全く同じなため、いつも限定メニューを楽しみにしている自分としてはがっかりしたものだった。そして同時期に、日本では運悪くナゲット事件と重なりあまり売れなかったマックウイングシリーズや、名前は憶えていないがアイスにアップルパイを突き刺し、それとソースを混ぜ合わせたデザートも、数ヵ月遅れで販売されていた。また、日本では極まれに、ポテトに色々なソースを振りかけるメニューも販売されたりもするが、そのいくつかも香港で限定販売されていた。さらに、今ではすっかり定番となったエグチも、「日本一番人気」のようなキャッチフレーズと合わせて販売されていた。もちろんわざわざ食してはいない。

 

定番メニューではあるが、ナゲットとアップルパイは日本と全く同じ味である。フィリピンに行った時もアップルパイを頼んだことがあるのだが、パッケージも形状も味も日本とは全く異なるものであったのに対し、香港は全く同じだ。しかもアップルパイに関してはパッケージもほぼそのままである。輸入メニューの件からも、香港と日本のマックはディープな関係にあるのか、それとも日本への憧れがあるのか定かではないが、まあ単純に日本人からすれば嬉しいものだ。

 

因みに、香港へ行った事がない人たちは、そこら中に美味い広東料理屋が溢れている香港、マックなんて需要有るの?と思う人も多いだろう。実際、自分も行く前はそう思っていたが、行ってびっくり、香港では常に列が出来て座る席も見当たらないほど、どのマックも大盛況なほど人気である。観光客が溢れている尖沙咀は言わずもがな、地元民がほとんどの新界エリアでもそうなのだから、その人気はまさに本物だ。もちろん店舗数も多く、人口に対する比率もアジアトップクラスであったかと思う。

 

また、最近では、数年前よりアメリカで発売されたAngus肉を使用したメニューが香港でもフラッグシップとなっている。最初に食したのは5年前のアメリカ生活時であったが、これがもう舌がとろけるぐらいに美味であった。3年ぐらい前より香港でも発売されているのだが、言うまでもないほど美味であり、もうこれ以外を注文するのはもったいないと思うぐらいだった。もちろん、価格もそれなりに張り、日本円で700円を超えるぐらいであったかと思うが、旅行先でケチらないというのは旅の定石のひとつでもあるため、それはもうここぞとばかりに食べていったものだ。

香港の最大の楽しみは、異文化交流と英語が国際語である事を改めて実感する事である事は間違いではないが、それと同じぐらいにマックへ行くのも楽しみのひとつだ。「海外でわざわざマック?」と言う人も居るが、その国の特色が大きく表れている場所のひとつでもあるので、やはり異国の地へ行く度にご当地のマックにも足を運ばずにはいられないのである。