基本、現在プレイ出来るようにしている据え置き機は、全てXbox360世代以降のHDMI対応機のみである。単純に、買い替えたTVがHDMIとコンポジットにしか対応していなかった、と言うのもあるが、後者はすでに論外なので実質HDMIオンリーである。つまり、Wiiも除外される訳であり、実際に長らく置物としての存在であったが、非公認のHDMIアダプターをAmazonで購入した所無事映ってくれたので、かろうじて首の皮一枚繋がっている。しかし、肝心のアケコンがHORIのソウルキャリバー仕様のものしかないので、ほぼ今も置物に近い。
こうなると、旧世代のレトロゲームを実機でプレイする環境はほぼ捨てたも同然である。私が最も愛したハードと言えば迷わずセガサターンをあげるが、ソフトはまだ目の付くところに丁寧に保管されているものの、肝心のハードが物置状態であり、かつTVへの接続手段も、現行のアケコンも接続出来ないので、もう10年以上はプレイはしていないだろう。一応、BrookからPS4のアケコンが接続できるコンバーターは発売されているのだが、これまでの経験上遅延はまず避けられないので、今更5000円とか出して買う気もない。
まあ、実際、現行機においてほぼお気に入りのレトロゲームはプレイは出来るので、わざわざ物置から引っ張り出してプレイする、ような必然性はほぼなくなっている。しかし、初代PS大好きな私としては、今でもたまにプレイしたい衝動に駆られる事がある。今でもPSでしかプレイできないタイトルは多いので、なおさらだ。もちろん、PS2も所有しており、ハードオフで最終型番の2台目も買ったほどであるが、ぶっちゃけ言うと初代PSのゲームぐらいやりこんだのはグラディウスIII&IVぐらいであり、それ以降もほぼ現行ハードで遊べるアーケード移植物がほとんどなので、初代PSほど需要はなかったりする。
さて、その初代PS、幸いにもプレイする環境は複数ある。まずは、もちろん実機だ。あまりにも売れたハードなので、どこの中古屋でも入手出来る。レンズ周りの作りがかなり脆いのが難点であるが、後期になれば多少の改善はされていると思うので、状態の良いのを選べばしばらくは遊べるとは思う。難点はアナログテレビが必要である事、そしてソフトはともかく、メモリーカードの管理が今の時代やってられない、事ぐらいだろう。一応、HDMIアダプターも存在しているらしいが、割高なのでそこまで払って買う気もない。
続いてはPS2本体だ。PS2の売れ行きに貢献したのはDVDのせいもあるが、やはり過去の遺産が無駄にならずそのまま遊べる、と言うのは当時は大変衝撃であり、買い替え需要を一気に促進させたものだった。しかし、あいにくすぐにPS2で走らせると不具合が起こるPSソフトがかなりの本数見つかってしまい、その中には私のお気に入りのグラディウスIIも含まれていたため、PS2に完全に移行とはならなかった。また、安物のHDMIアダプターでは、15KHzとなるPSソフトは映らず、同様の理由でグラディウスIIIも不可能なため、私的にこの選択肢はゼロだ。
そして、一応今の本命はやはりPS3の後方互換だ。こちらは不具合などは一切起こらず、メモリーカードも作り放題、PS3対応の高級アケコンも使える、そしてもちろんHDMI出力可能と、良い事ずくめだ。そして、ご存じのようにかなりのソフトがゲームアーカイブスでも発売されている。最初、このサービスが発表されたとき、「投げ売りされているPSソフトをわざわざそれより高い値段でDLして買う必要なんてあるの?」と思ったものだったが、PS4になりDLが当たり前になっていくと、ディスク入れ替えの猥雑さが面倒になり、すでに所有しているソフトもいくつか購入してしまうようになってしまったのだ。
スクエニのソフトなどはボッタくり価格なので買う事はないが、そんな例外を除けば大体600~800円台前後で購入する事が出来る。もちろん、グラディウスシリーズなど未発売なソフトはどうしようもないのだが。さらに、だからと言ってロード時間もなくなったりはしないのだが、まあ、このメリットを見る限りではPS3本体一択と言った感じではあるのだが、まあ、世の中そんなそうそう上手くは行かないようにはなっている。
それは何故か、そう、やはりここでも浮上した遅延問題である。RPGやSLGなどしかしないのであればほぼ気になる事はないのだが、シューティングゲーマーにはこれはもう致命的である。最初にPS3を買った時に走らせた初代PSのソフトはグラディウスDXパックであり、またまだHDブラウン管テレビを使用していたので、少なくとも当時の薄型テレビよりかは遅延は少ないはずであった。にも拘わらず、触って1秒で気付くぐらいの酷い遅延が。
当時、すでにPS2のアケコンが使用できる変換機が発売されていたが、これでは使い物にならないと思い、年末にはHORIのアケコンを購入したものの、これも同じ。USBだと専用端子よりもどうしても遅延が起こってしまうのも原因らしいが、それ以前に内部的にすでに遅延が起こってしまっているので、ここまで酷ければプレイするのは諦めるしかなかった。対照的に、Xbox360はかなり良好であり、ほとんどのシューティングも気にならずプレイ出来たため、以降PS4を買うまではXbox360がメイン機となっていったのだ。実際、これは世界的な問題にもなったらしく、EVOなどの格ゲー大会も、最初はPS3だったらしいが、この問題が発覚してからは全て360が標準となり、かのウメハラ氏も360のアケコンを使用してプレイしている映像がYouTubeで残っている。
現在のPS3.4両対応のアケコンは技術の進歩により、極めて遅延が抑えられている、かつゲーミングモニターの存在もあり、少なくとも私が当時実感したよりかはかなり快適にはプレイは出来ている。ただ、もちろんそれでも体感できるぐらいの遅延は残ってしまっては居るし、やはりSTGをプレイする以上PS3では100パーセントとは行かないのだ。
となると、やはり究極的には原点回帰でブラウン管と実機が最強、と言う結論に至る。当時の29インチのベガを今でも残してあるので、RGBで繋げば疑似ではない本物のスキャンラインのRGB画質でプレイする事が未だに可能だ。もちろん、くっきりとしたHDMIも綺麗なのであるが、やはりレトロゲームにはこの本物のスキャンラインが最高に似合う。また、どんなに今のゲーミングモニターの性能が向上しているとは言っても、やはりブラウン管でプレイする度にそのあまりの反応速度の速さには驚かされるものだ。さすがに今の快適すぎる環境から当時のアナログへと戻る事は出来ないだろうが、それでも遅延など全く無縁だったあの頃が懐かしく思い出される。