別れ | ONCE IN A LIFETIME

ONCE IN A LIFETIME

フィリピン留学から人生が変わった一人の男のお話です。

初めがあれば終わりもあり、
当然出会いがあれば別れもある。

今日も何名か帰られたんですけども、
今回は個人的に親しい方2名ほど含まれていたから、
正直寂しさは拭えなかった。

うちひとりは日本人の子で、
それは何時に帰る、って言うのも聞いていたから、
普通に見送れたんだけども、
もう一人の韓国人の子については、
正直全ての歯車が狂った、って感じだった。

まず昼食時なんだけど、
とにかく腹が空いてたから、
12時ジャストに食べたんだけど、
その後ちょっと用事があって中に入ったんだ。

そしたら彼女がいて、
「何時に帰るの?」
「昼食の後だよ、もうご飯は食べたの?」って続いたんだけど、
この展開だともしかしたら俺とご飯食べたかったのかも知れないじゃん?

かなりの妄想は入っているかもしれないけど、
もうその時は「しまった!」としか思わなかったから、
まずこれが第一の失敗。

そしていよいよ見送りの時なんだけど、
最初何人かまとめて帰った時にはいなかったんだよね。

「おかしいな?」と思いつつも、
しばらく経ったらベンチに荷物を持ってきて、
友達と色々話していたみたいだったから、
じゃあ送迎車が来たら見送りに行こう、
と思いつつ部屋で待っていたんだよね。

だがしかし、
どういう訳か歩いて外に行ってしまい、
意味が分からなかった俺は呆然としてしまったんだけど、
すぐに他の人に「外にまだいるかもよ!」と言われたから、
IDの認識も無視してダッシュで走っていった。

そうしたらまだいたから急いで手を振ったら、
向こうも気付いて「Keep in touch!」、
つまり「これからも連絡するよ!」と言ってくれたんだけど、
それだけ聞いたらID無視した事が頭にあったせいか、
結局最後まで見届けずに部屋に戻ってしまった。

本当にこの瞬間はもう2度とやってこない時間だったのに、
何であれほど「今は、今しかないから」の
言葉を自分に言い聞かせていたのに、
何で話にいけなかったのか、
何で最後まで見届けなかったのか、
との思いが全身を駆け巡り、
ひたすら後悔の念に襲われてしまった。

もちろん女3人の中に男が入ってくのも微妙だし、
韓国人は送迎が有料だから、
それを使わないだけだった、
と言うのも後で知ったから、
何とかして正当化しようとしたけど、
それでも外国人の場合は、
「もう本当に2度と会えないかも知れない」
と言うのが現実的にありえる訳じゃん?
だから物凄い喪失感に襲われたね。

まあテストの日に写真も一緒に取れたし、
ちょっとの時間だけど
二人きりで会話も出来た事は出来たんだけど、
今日に関しては全てにおいて駄目だった。

でも彼女がスカイプやメールをしてくれれば、
やりとりだけは出来る可能性があるからまだいいけど、
電波少年のヒッチハイクの別れなんかだと、
再会出来る確率なんてゼロに等しい訳でしょ?

そう思うと本当に寂しい思いをしただろうし、
同時に流した涙は美しいな、と思ったね。

それにしても…関わった時間は凄い短かったけど、
2人とも凄い良い子だったし、
個人的にも良くしてもらったものだから、
そんな子らが一気に2人もいなくなるなんて本当に寂しいね。