三浦しをんさんの「風が強く吹いている」を昨日、やっと読み終えました。
寄せ集めでできた弱小駅伝部が箱根駅伝を目指す物語だが、本当によく取材されている。箱根選手たちが必ず出場するといわれる、上尾ハーフマラソンが出てきたり、箱根のコースの詳細、また走りに対する描写にスピード感があるんです。
今度大晦日に放送される、箱根のラジオ番組を担当していて、今、箱根駅伝についていろいろと思っている時期だったので、特に楽しく読めました。
お正月は箱根駅伝をみてると、いつも胸が熱くなり、手にも力が入り、きづくと、涙がぽろぽろこぼれているんだけど、その時と同じテンションのまま、小説も読めてしまいました。
この弱小陸上部、メンバーは、たったの10人。1人でもかけたら箱根には出場できない状態。本当にはやい選手はたったの二人で、あとは、まったくの素人!
でも、主人公のハイジが、「どうしても出るんだ」とみなを説得し、どんどん走る世界へと彼らをひきこんでいきます。
最初は、わたしも、ありえない話だなぁと思いながらも、文章力にみせられてよんでいるうちに、気付けば、他の陸上部員たちのようにハイジに説得されてました・・・。
また「走」(←これも登場人物の名前)の天才的な走りに心を奪われました。見てないのに、見たような錯覚になってます。放たれた矢のごとく、まっすぐに、しなやかに走っていく姿・・・。あんな風に走れたら楽しいだろうなぁ。
ランニングハイはみなさんご存知だと思いますが、ゾーンって知ってます?アスリートが極度な集中状態に入ることで、時間間隔が遮断されてしまい、スローモーションに入ってしまうこと。最近心理学でもいわれてるらしいんですが、このゾーン状態になれるような走りを走はしちゃうんです。(名前が走だから、まぎらわしい!!)
映画には、小出恵介君と林遣都君がでるらしいんだけど、たぶん、小出君が、ハイジの気がする。
林遣都くんは、長距離選手が似合いそうな顔&体型なので、速い「走」の役だと思うんだけど、どうなんでしょう。キャスティングで、えっ??って思う作品は多々あるけれど、このキャスティングは個人的にはいいと思いました。
ランニング指導もしっかりついて、原作ファンをがっかりさせない映画をつくりあげてほしいです。