最近、「超人伝説」と題して、雲の上のスーパーランナー達のこと書いてきましたが、これが最終回です。なぜなら、そういう人が世の中にはごろごろといることがわかったから。
教えてくれたのは、主に関西でご活躍の
走るパーソナリティ、「わかちゃん」こと、若林順子さん。
わかちゃんが、東京にくることになったので、「会いましょう」というお話になったのですが、ある取材で東京にくるという。
それは、学芸大の渡辺雅之先生が主催する、
「24時間実験RUN」!!
そういえば、はじめて、渡辺先生にお会いしたとき、お話きかせていただいたことがあった。資料もいただいた。でも、どうせななら自分の目で見てみたいなあという、怖いもの見たさ?もあり、覗きにいきました。
24時間実験RUNというのは、名前のとおり、24時間走りつづけるレース。そしてその間にどれだけ走ることができたかという「距離」で勝負を決める。
24時間走って種目もあるので、ご存知の方多いのでしょう。それです。
で、渡辺先生はスポーツ健康医学の専門家なので、走る前後に尿検査や呼吸の検査などもしたりする・・・。
10日の朝10時から11日の朝10時まで行われるということで、わかちゃんに、
「何時頃いますか?」ときいたら、
「ずっといます!」とのこと。
わかちゃん24時間密着取材をきめこんでいるらしい。そういえば、わかちゃんもウルトラマラソン経験者なんですよね。恐れいりました。
金曜日に送別会があったわたし、土曜日の朝帰り。そして昼過ぎにおき、締め切りの原稿を片付けていく。で夜になってしまった。
もうランナー達は走ってるんでしょうけど、私が着いたのは、8時すぎ。かれこれランナー達は8時間走っていることになる。
広い学芸大学の構内を、先生の研究室があるほうへ向かっていくと、いました!
ランナーが・・・。
で、テントがはってあり、エイド(給水&給食所)になっています。
周りにいる人ごみは、学芸大の学生達です!
着いていろいろとワカちゃんに教えてもらったのですが、ランナーひとりに対して、学生たちが数人グループとなり、交代制で、サポートするシステムができあがっているのです。
周回およそ630Mのコースを、ぐるぐると走り続けるランナー。4時間ごとに、右回り、左回りと、向きをかえています。
エイドのお手伝いをしながら、いろいろとワカちゃんに教えてもらうことに!
このエイドの前に時計があり、学生達は1周のタイムと、今何週走ったかを記録しているのです。
ワカちゃんに言われて選手達をみると、ゼッケンも2種類あります。黄色とブルー。
黄色いは、24時間走とのこと。
で、ブルーの人は?きいてびっくりです。なんと9日の朝10時から走っている、
48時間走のランナーなんです。同じ場所をぐるぐると走る、これ、精神的にも強くなりそうです。ぼろぼろになってる方ももちろんいますが、そのボロボロのまま走り続けて、走っているうちに元気になっていく人もいる。
で、わたし、仕事の都合もあり、終電で一度、かえることに。
翌日朝、8時頃、到着すると、またまたいました!ランナー達が・・・。しかも元気に走ってます。
わかちゃんとも再会し、様子をきくと、深夜大雨がふって冷え込んだこと。
ランナー達は何度もきがえながら走ってるという、48時間走の人たちとなると、300メートル超えもいる。
言い忘れてましたが、女性もいるんですよ。しかも48時間走にも。
へとへとになりながら、最後15分のアナウンスが流れた時は、みな、スピードアップしました。サポートの学生たちも一緒に伴走をはじめたり、なんともいえないすがすがしい朝を経験させていただきました。
また、24時間走日本代表選手の関谷さんという方が、練習がてらに少し参加されていたのですが、ムダがないというか、人間とは思えない、美しいフォームでした。背も高いし、足もすごく長くて、顔がちいさい。
わたしが「かもしか」みたいというと、
わかちゃんは「キリン」にも見えると・・・。
その後、学生達が、「サラブレットみたい」と口々にいっておりましたが、
みな、例えが、動物。
まさに、人を超えた、ランナーの姿です。というわけで、超人伝説おわり。
最後に、選手の方に「みてたら、でたくなったでしょ?」といわれましたが、「いいえ」と即座にこたえていた私です。
彼らはフルマラソンが苦手だそうです。なぜなら速く走らなければいけないから。その点、ウルトラマラソンは、エイドに立ち寄ったりおしゃべりしたり、コミュニケーションをとりながら走れるとのこと。
わたしにとっての、5キロや10キロが、彼らにとってのフルマラソンのようです。
でも、とってもいいもの見させていただきました。