今回の真のテーマは…?
ここ最近好きな芝居が続いてまして、 NODA・MAPの『兎、波を走る』を見てきました。
前作「フェイクスピア」の高橋一生がとても素敵でしたので今作も楽しみに♪
毎回社会派のテーマが多い野田地図ですが、
今回のキーワードは不条理。
不思議の国のアリスになぞり、兎(高橋一生)と共にするアリス(多部未華子)とアリスを探す母親(松たか子)。
いつも通り、コミカルで軽やかな前半。
でも、物語の後半になりアリスを探し続ける母親の『真のテーマ』に気づいたとき、
それはまさに『不条理の極み』で、親としては辛すぎて恐怖で震えるほどでした。
あのテーマを自分の中に落とし込み、
全身全霊で演じきる役者たちのすごさをあらためて実感しました。
しんどくなっても、野田地図を見続けるのは…
余韻でぐったりして帰宅した私に、
夫が『毎回しんどい思いをするのに何で観に行くの?』と。
確かに毎回重いテーマですが、言葉遊びと全ての伏線が繋がったときの快感や野田秀樹しかできない想像性の世界にきっと中毒性があるのだと思います。
現実逃避もありますが(笑)
セットと演出も想像力を掻き立てるもので上手いなぁ〜と。
これぞ芝居の醍醐味でした!
好きな芝居を見ることができる喜びをかみ締めて、これからも見続けたいと思っています。
千秋楽まで無事に完走できますように。