何の苦悩もなく恵まれた生活の中で真理との出合いがあるのが理想です。しかし、隷属状態、捕虜収容所、死刑囚、臨終といった過酷な場面で初めて人生を振返り、本当の自身の願いにきづく人もいます。息の切れ際まで、真理との邂逅は間に合います。どんな人も救われます。

 強制収容所で心が転換したフランクルは戦後、著書を書き、たくさんの人たちの前で講演しました。『夜と霧』は読んでいてかなり辛いです。『それでも人生にイエスという』という本が私は好きです。

 滝行、千日回峰行などは若くて体力があるような人しかできません。肉体に負荷を掛けなくても真理との邂逅が浄土仏教ではできます。その一例として私は浄土真宗の真宗カウンセリングの例を論文に書いています。