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『プレイバック選挙』では過去に行われた選挙をピックアップし、有力候補に限らず印象深い候補にも触れていくシリーズである。
第1回目は2016年に行われた東京都知事選挙についてである。
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舛添要一前都知事の辞職に伴い、行われた東京都知事選挙。2016年7月14日に告示され、同年7月31日に投開票が行われた。
史上最多の21人が立候補した。
多くのメディアは、
ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)、
元総務大臣の増田寛也氏(64)、
元防衛大臣の小池百合子氏(64)
の3候補を『主要3候補』として扱い、討論番組に呼んだり、主張や選挙活動の様子などを詳しく報じた。
NHKや民放の一部番組(日本テレビ・真相報道バンキシャなど)では、
元労働大臣の山口敏夫氏(75)、
ジャーナリストの上杉隆氏(48)、
前兵庫•加西市長の中川暢三氏(60)
の3候補を『準主要候補』として、時間は短いながらも主張を報じた。また、インターネット討論番組にも招かれた。
他15候補はいわゆる『泡沫候補』として扱われ、最後に「なお、今回の都知事選にはこの他にご覧の方々が立候補しています。」と顔写真や名前を数秒映すのみだった。
■特定候補に偏った報道
(民放各社の報道時間：
『主要3候補』97%、『他18候補』3%)
『主要3候補』に偏った報道の改善を求めて、上杉隆氏ら有志5候補の連名で民放各社とBPOに、要求書・請求書を送った。この要請を受けて選挙戦終盤にいくつかの番組では『主要3候補』を除く18候補の選挙活動の様子を報じた。
選挙結果は以下の通り
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2016年東京都知事選挙
（敬称略）
当選 2,912,628票 小池百合子 64 無•新
1,793,453票 増田寛也 64 無•新
=自•公•こ
1,346,103票 鳥越俊太郎 76 無•新
=民•共•社•生
179,631票 上杉隆 48 無•新
114,171票 桜井誠 44 無•新
51,056票 マック赤坂 67 無•新
28,809票 七海ひろこ 32 幸•新
27,241票 立花孝志 48 Ｎ•新
16,664票 高橋尚吾 32 無•新
16,584票 中川暢三 60 無•新
15,986票 山口敏夫 75 諸•新
8,056票 岸本雅吉 63 無•新
7,031票 後藤輝樹 33 無•新
6,759票 谷山雄二朗 43 無•新
4,605票 武井直子 51 無•新
4,010票 宮崎正弘 61 無•新
3,332票 望月義彦 51 無•新
3,116票 山中雅明 52 諸•新
3,105票 今尾貞夫 76 無•新
2,695票 内藤久遠 59 無•新
1,326票 関口安弘 64 無•新
※主な推薦•支持政党
自=自民党、公=公明党、
こ=日本のこころを大切にする党、
民=民進党、共=共産党、社=社民党、
生=生活の党と山本太郎となかまたち、
幸=幸福実現党、Ｎ=NHKから国民を守る党
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大手メディア各社の世論調査で、序盤では小池氏と鳥越氏が競り合い、増田氏が追うという展開であった。しかし、鳥越氏は週刊誌報道や政策の不明確さで大きく失速し、最終的に3位に転落した。
ここからは4位以下で特筆すべき候補者について詳しく見て行こうと思う。
5位の桜井誠氏(44)は「在特会(在日特権を許さない市民の会)」の前会長で唯一外国人問題(主に在日韓国・朝鮮人と支那人)についてスポットを当てた。主な公約は「外国人生活保護の廃止」、「韓国学校建設中止」であった。マスコミからはほぼ無視されていたが街頭演説では多くの聴衆を集めた。選挙戦では民進党の有田芳生参議院議員が視察に訪れたり、最終日の新宿駅西口前で鳥越氏を推薦する共産党から妨害を受けるなど話題に事欠かせなかった。最終日の秋葉原駅AKBカフェ前では約2,000人が集結。落選したものの10万票を超える支持を集めた彼は、さらなる期待に応えるべく保守政党の「日本第一党」を立ち上げた。2019年の統一地方選挙では全国各地に候補者を擁立する予定。
6位のマック赤坂氏(67)は政治団体「スマイル党」の総裁であるが無所属で出馬した。また、これまでの選挙で目玉だったコスプレも封印し、スーツ姿で政見放送に臨んだ。主な公約は「都知事報酬ゼロ」、「東京スマイル大学創設」である。呼ばれなかった討論会の会場に乗り込んだものの関係者からつまみ出され参加出来なかった。また、偏向報道を行うメディアの報道の是正を求め、報道関係者との接触が多い『主要3候補』に手紙を渡すことを試みた。小池氏のみ手紙を受け取って貰えて、「スマイルポーズ」の共演も実現した。
7位の幸福実現党の七海ひろこ氏は最年少の32歳(高橋尚吾氏も同年齢)で投票すると宣言するとハグしてもらえるという「ハグハグ大作戦」というユニークな手法で支持拡大を狙った。主な公約は「東京都内の消費税5%特区」。
8位のNHKから国民を守る党の立花孝志氏(48)の公約は「NHKをぶっ壊す！」だ。政見放送でも9回発言して話題を呼んだ。また、人気ニコ生主の『横山緑』氏も応援演説に駆けつけた(2018年6月に東京・立川市議会議員選挙に同党公認候補として本名・久保田学で出馬し当選)。同党は2018年7月現在で代表で東京・葛飾区議会議員の立花孝志氏ら地方議員7人を擁しており、今後も地方選挙で議席を増やして地固めをし、2019年の参議院選挙で全国比例での議席獲得を狙う。
9位の元派遣社員の高橋尚吾氏(32)のマニフェストは【都政にこころを】であった。
彼は都知事選の各候補者のいる場所に足を運び、応援演説を行うなど独自のスタイルでの選挙活動を展開した。
13位の便利屋の後藤輝樹氏(33)は政見放送での「ポコ●ン」などの放送禁止用語連発が話題を集めた。しかし彼の主な公約は「東京オリンピック・パラリンピック中止」、「築地市場移転中止」と至って真剣である。今後は2019年の統一地方選挙(横浜市議会議員選挙・横浜市南区)に立候補予定。
15位の元塾講師の武井直子氏(51)は顔写真がインパクト大。主な公約は「首都を福島県に移転」、「東京オリンピック・パラリンピック中止」。
当選した小池百合子東京都知事には今後も頑張ってもらいたい。
PS:小池さん、東京アニメランドはいつ作るの？
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