今回は検討中の単軸ロボット(社内で使用)について。


ロボットと付くとかなり複雑な物を想像するかもしれませんが、


単純に単軸(X軸)を行ったり来たりする装置です。


今回は移動距離を長くする事が目標となります。


この段階でボールネジの選択は無くなり、


オイラの中ではタイミングベルトかスチールベルトの二択になりました。


ここでベルトの伸びについて調べてみました。(引張方向)


・スチールベルトの場合

  金属の引張とひずみの計算から導きだしました。

   ΔTL(EA)

       T:引張・圧縮力(N

       L:長さ(mm

       E:ヤング率(Nmm^2

       A:断面積(mm^2

  こんな計算式になります。


・タイミングベルトの場合

  あまり詳しく載っている資料が無いようで、

  オイラが見つけたものは、許容張力をかけた場合の

  ベルト伸びは0.4%になり、力と伸びの関係はフックの法則になる

  というのでした。


オイラがざっと計算してみた感じだと伸びに関しては

スチールベルトの方が少ないようです。


ここで大きな問題が、タイミングベルトの場合には歯飛びが起こらない限り

停止位置精度はある程度保証されます。


スチールベルトの場合は摩擦駆動になりますので滑りと言う心配が付いてまわります。


「オイラーの理論から言えば適正な張力が保たれていればベルトが滑る事は無い。」


と考えているオイラですら「噛み合わせ伝動なら間違いないよなー。」


の魔法にかかります。しかし今回のオイラには新しい機構の構想があります。


この方法がうまく行けばスチールベルトの性能を出し切る単軸ロボットが出来そうです。


そしてこの構想が採用されるべく設計を進める日々をすごします



オイラが取り扱うスチールベルトの板厚は0.1~0.3mm位が多いと思います。

この辺りのスチールベルトを取り巻く環境を整理してみましょう。


大手カタログ販売の会社により価格が掲載され販売されるようになりました。


このことによりスチールベルトに価格の目安ができたと思います。


このことにより色々な変化が起こってきました。


目安価格よりも安く売るが基本的には技術的なアドバイスはなし。

(カタログ販売にも技術的なアドバイスは無いので良い戦略だと思います。)


目安価格は気にしないで技術を全面的に売る。

(これはまさに価格競争に飲み込まれない最良の戦略です。)


大手のコンベヤメーカーもスチールベルトのラインナップを増やす傾向に

ある気がします。


この様に住み分けが進む中でスチールベルトが一般化していく事が

最も好ましい事です。


使用しているユーザーが多ければ困ったときに相談できます。

装置に幅が広がればより使いやすくなります。


そうして新しいユーザーにより新たな用途が作られ、新たな市場が広がる。


スチールベルトにはどんな未来が待っているのでしょうか。

そのときオイラはどんな仕事をしているのでしょうか。

スチールベルトより優れたアイテムを手に入れているかも・・・。


講演会でリニアモーターの話しを聞きました。

特に予備知識も無く聞いたので、色々と納得できる事がありました。


まず、当然の事ながら車体側には超伝導磁石が使われております。


ということは、工場で電気を流せば永遠に磁石であり続ける。


車両が低速の時はタイヤで走行する。


車両は、レール側に巻かれた八の字型のコイルにより絶対に脱線しない。


なんと、リニアモーターは軌道の決まった飛行機の様な物らしいのです。


離陸・着陸はてなマークを体感できるようです。


さらに時速500kmで走行するということは、車両同士がすれ違う時の

相対速度は時速1000kmになります。


車両がトンネルに入ると出口側で「ポン!!」と音が鳴るそうです。


リニアはどこにも接触しないで走行しますが、走行音は時速300kmの

新幹線に匹敵するそうです。


一番苦労されたのは車内の電源確保だと言うことです。

なんと最後までガスでの発電を考えていたようです。

(最先端の電気と磁石の技術を駆使した乗り物に内燃機関が搭載される。

 こんな不思議な事が起こっていたかもしれません。叫び


さらにこの計画は新幹線ができた当時からあったそうです。


過去の政治家や国鉄職員が描いたインフラ設備の壮大な計画に驚きつつ。


今の政治家が今日のわが身の保身に明け暮れる。


こんな事でこの国の将来は大丈夫なのか、リニアのように


脱線しないシステムは構築できるのは、


全てはオイラたち現役世代にかかっている。


次世代の人間に笑われないように今日も頑張ろう。