素人短編小説 飛行慣熟訓練 -8ページ目

素人短編小説 飛行慣熟訓練

元運航従事者の素人小説です。
飛行機に興味のある方は是非優しい目で読んでやってください。
なお、文中に出てくる団体、個人名はフィクションです。
また、小説自体も、事実を基にしたフィクションです。

準備と言っても、この天候ではウエイト&バランスのウオッチ位か。

この仕事は、天候に問題無ければ

仕事の70%は終わったも同然なのだ。

 

パイロットは、勝手に降りて来てくれる。

今日のように、天候も良く、VISも良い時は、大抵、ヴィジュアル・アプローチで降りてくる。その方が時間の短縮になるからだ。

 

ビジュアル・アプローチと言うと、VFRだと勘違いしている人もいるが、IFRである。

 

レーダー覆域下で行われるアプローチのことで、レーダー覆域外の場合は、コンタクト・アプローチと呼ぶのが正しいのだが、コンタクト・アプローチと言うパイロットは少ない。

まあ、飛び方に違いはないので、重箱の隅をつつくような話ではあるが。

 

私は担当ではなく、余裕があるので、普段はあまり見ない情報を見ていると、この到着機は、MELを適用しているではないか。

 

MEL(Minimum Equipment List)とは、飛行の安全性に問題のない軽微な故障を、ある条件を付加することが出来る装備品のリストである。

 

内容は、どうもシートベルトの不具合らしい。

フォルトコードと呼ばれる、故障内容を表すナンバーのことである。

当該席にアサインされていなかったので、直ぐにブロックを掛けて、旅客係もお客様も座席が指定出来ないようにする。

 

隣の席もアサインされていないので、念のためブロックしておく。

MEL自体は、我々の空港では対応出来ないので、『MEL Continue』と言って、MELを適用したまな折り返す事になるが、MELwo適用する為には、機長、運航本部の運航管理者、整備責任者、三者のアクセプトが必要なのだ、整備さんが、いくら大丈夫と言っても、機長が拒否すれば、成り立たない制度になっている。

 

 

*他にも、『元飛行機関係者のしょうもない話』を書いていますので、よろしければご覧下さい。(station-control)です。